四次元。4 ページ4
Sh59
「いくみん見て見て、兄弟！」
生海「はぁ？笑」
帽子を取ればふわっと広がる寿々花さんの髪の毛と、元から帽子を取ってる自分の髪の毛を指さしてる寿々花さんに、ちょっと笑ってしまう。
所謂花形の選手で、シーズンが始まればスタメンに選ばれて、4年に一度の大会や、直近だとWBCにも出場して。同い年ではあるものの、僻みとか嫉みとかそんなのよりも、最早憧れるの方が強い。
「俺の兄弟」
生海「兄弟の基準笑」
水谷「寿々花さんの方が、フワッフワじゃないですか？」
「いやいや、水谷君も触り心地いい」
水谷「チリチリっすよ、笑」
生海「どっちもモコモコ」
「んじゃモコモコ兄弟って事で」
生海「どうしても兄弟にしたいのなんなん？笑」
「いいやん兄弟」
生海「因みにどっちが兄で弟？」
「俺が兄で水谷君が弟」
生海「因みに瞬も俺らと同い年だから」
「え、そうなの！？」
水谷「まぁ、はい…笑」
｢じゃ何で敬語なん…｣なんて吃驚した顔で言われても、流石にスタメンも決めてて、賞も色々と受賞してる人だから必然的にも敬語になる。しかも、ほぼ初対面みたいなものだし。
同じ野手ではあるけど、大体いつもベテランの方々や寿々花さんの人柄からなる、人を寄せつける感じでいつも人に囲まれてるから、話しかけたくても出来なかったのが仇となって今日に至る。
生海「つかAも苗字で呼んでんじゃん」
「あー、そうやんなぁ…。よし、俺も瞬って呼ぶから
瞬も俺の事敬語無しで呼んで」
水谷「え"、いい、の？」
「いいよ！」
生海「っはは笑いいよ！って笑」
水谷「じゃ、じゃあ…すずくんで笑」
「うん、俺も谷やんって呼ぶ」
生海「瞬じゃないんかい笑」
「いいやん谷やん笑」
水谷「いいっすよ、谷やん笑」
寿々花さん基すずくん。同い年の選手の中でも、話題に出て憧れを持たれる選手に、言わば認知された。生海とは話した事あるし、生海も活躍の場が多い。その生海もすずくんに対して信頼感持ってるし、憧れを持ってるって話を聞いた事もある。
ホークス内で、同い年の鏡みたいな人のキャンプ。学ぶ事も取り入れる事も沢山ありそう。
そう、沢山ありそう…
｢｢ おぉー…ｯｯ！！！ ｣｣
川瀬「えっぐいなぁ…」
井上「すげ…」
これを学ぼうと思うと、何年かかるかな…
スタンド近く迄飛んで行ったボールは、惜しくも既の所で落ちて、本人はそれに納得してない顔つきで次のボールをもう求めてた。
きっと、形を真似る事は簡単でも、すずくんの技術は真似出来ないだろう。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 525人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：RIKU
| 作成日時：2023年11月11日 11時
