総じて四次元。 (ページ13)

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四次元。13 ページ13

Sh50

板東「もしもし、Aー？」

"もしもし、板ちゃん？俺俺、うきょー"

板東「何なん笑」

"今Aならご飯取りに行ってるよ"

板東「そうなの？」

電話をかけたら佑京が出た

偶にAの電話かけたら本人よりも前に佑京が出たり、晃が出たりしてる。それもAの声真似で。だけど全然似てない。Aの声って思ったより声低くてハスキーに近い声が特徴的だし。

それにしても、丁度お昼時だったか。タイミング的にも良かったかも。

"あ、A来た"
"誰？ねーちゃん？"

"残念、板ちゃん"

"何残念って笑ゆーごさーん"

板東「Aー笑」

"うわー、電話切れば良かった笑"

"さいてー"

板東「ははっ笑」

"ゆーごさんご飯食べた？"
板東「うん、食べたよ」

央と目が合った。その目が語ってるから分かる。あいつはAを御所望の様だ。確かに今Aと電話してるけど、俺だって今さっきAに電話かけたばっかだし、ちょっっっっとだけ待って欲しい。

あ、叫ばれた。電話越しのAも聞こえてたみたいで笑われてるのを央は知らないだろうな。それに｢あぁ、今インライしてのか｣なんてのも聞こえる。あーね、インスタライブしてんのか。

余計出したくない

"板ちゃんは出ないのー？"

板東「出ないと言うよりAと電話してたい」

"んはっ、何それ笑"

板東「でも央がA呼んでるからさ、」

"ふふ笑板ちゃん優しい"

板東「また夜電話かけるわ」

"あーい"

央にスマホを渡せば丁寧に扱ってはいるものの、央もビデオ通話でAを見たいのか、なんか忙しい事してる。

俺は手伝ってあげない。けど、近くで聞いておこ

"コメントが見えん…ね、なんて書いてる？"
"今ぁ？今はー、甲斐野選手の事呼び捨てですかって"

"皆の前ではちゃんと央さんだよ"

板東「皆の前ではね笑」

甲斐野「そ。俺がいいって言ってるから咎めないで」

"なんか、央って言いたくならん？ひろしみたいな"

甲斐野「誰だよひろし笑」
"央さんのパパさんの名前ひろしでしょ？"

甲斐野「勝手に親父の名前改名すんなや笑」

"違うよ、央の子供の名前がひろしだって"
甲斐野「子どももちゃうねん」

"あー"
甲斐野「納得すんな」

和子｢凄いね、遠距離でボケとツッコミしてる笑｣
板東「遠隔で漫才見てるみたい」

ちょっと嫉妬するけど

俺が先に電話してたのに…。まぁ、今日は央の誕生日だから少しは譲るけどさ。それに夜電話するし。

いつ福岡に帰ってくるのか聞きたいし

(すずの板ちゃんが嫉妬してんで)
(あー…ひさしの命の無事を願っとく)
(やめれ)

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