猫。32 ページ32
B11
山崎福「ははっ、なにー？笑」
「いや、気にしないで」
山崎福「余計気になるんだけど笑」
さも自分のスマホの様に持ってるけど、それ俺のスマホだし。何気にそう言う、ジャイアンみたいな所もあるよね。変にいじらない所は嬉しいけどさ。
俺の目の前で楽しそうに何してるかは分からないけど。スマホを向けられてるから、写真か動画の何方かは多分撮ってるなこれ。
山崎福「ほら、A来なさい」
「んー？まだだめ」
山崎福「まだダメとは笑」
山崎颯「Aさーん、ふふ笑何してるんすか」
「えー、さちさん撮ってる」
山崎福「やっぱり笑」
山崎颯「それAさんのスマホ…？」
山崎福「俺のスマホー」
山崎颯「最近Aさんの中で流行ってんの？笑」
「ふふ笑見て見て、さちさんの上目遣い」
山崎福「なーに撮ってんの笑」
「全世界の人達にさちさんの上目遣いを提供しようと思って」
山崎福「えー、困るなー笑」
何て話しつつ颯一郎を見れば、分かりやすく拗ねてる。楽しそうに俺のスマホで撮った写真をいじってる中で、Aの勝たに顎を乗せて、そんなAを見つめてる。構って欲しそうな顔で。
分かりやすくて、年下にそんな構われてるAが微笑ましいけど、俺が入団した頃にはよく俺に話しかけてきてくれて、甘えもあったりで、今でもそれは変わらないけど少しだけ寂しさを感じる。
山崎福「Aー」
「出来た」
山崎福「出来たじゃないよ笑」
「見て見て颯一郎、」
山崎颯「ハッシュタグ決まりましたね」
「なに？」
山崎颯「圧倒的子犬感」
「あり」
山崎福「なし」
「採用」
山崎福「不採用です笑」
「よし颯一郎、それで投稿して」
山崎颯「分かりました！」
Aと仲良くなるに連れてわかるのは、時々こうして自分のイタズラを他人にもさせるって言う共犯の道に誘うのが良くない。俺だって何回かあるけど、その中に監督やコーチが含まれててヒヤヒヤした事がある。
それを年下の子達、特に山本由伸なんかは特に影響がある。時々呟くような毒舌と辛辣な言葉。そこで笑いがあるからまだいいけど、時々怒ってるのかキレてるのかの声で言う時もあるから怖い。
まぁ、今はそれらは大抵寝起きの場合が多いから慣れたけど。
「さちさん」
山崎福「ん？」
「はい、返す」
山崎福「返すって…
百々瀬ぇ━━━━━ ｯｯ！！！」
｢｢ はははっw ｣｣
#誕生日にイタズラされる31歳
(何事？)
(さちさんのあんな声初めて聞いた)
･
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作者名：RIKU
| 作成日時：2023年8月24日 9時
