猫。13 ページ13
Sh 6
今宮「まるで昨日の試合の仇を返す様な試合だな…笑」
周東「確かに笑」
柳田「うわー、いいなぁ。
今ホームラン打ったやつももにハイタッチしよる…」
今宮「ギーさん、試合中試合中」
柳田「いやー、それはそれこれはこれ」
本当、好きだなこの人。まぁ、俺も好きっちゃ好きだけどさ、どうも苦手な時の方が多かったりする。
先発に出もするし、中継ぎで出もする。その度に投球は当たり前に読めないけど、ほぼ気分とやる気で緩急差あるしそれ活かしてややこしい球種投げてくるしでさ。
代走に出されれば狙い定めたチーターみたいに身を屈ませて、合ってる筈もない目が合ってる様で怖いし。そこからの走塁も普段飄々としてて、皆からお爺ちゃんって言われてる割に足速いから、正直こんな爺さんが実際にいたら怖い。
守備もさ、取ってからの送球も早ければ、その前の判断も早い。
だから苦手って思っていれば、タイムリーに代走来たし。百々瀬A、本当そこに着いてからの目。
｢｢ こーわ… ｣｣
周東「背筋ゾッとする」
今宮「分かるー。んでもって声援静かになったし」
柳田「きたきたきたー！盗られんなよー！」
野村「プレッシャー半端ない…笑」
増田「俺未だに慣れないっす、」
牧原「俺も」
航平も警戒してか後ろチラチラ見とるけど、あれは遅い。今の内投げとかなきゃ、ほら。
盗塁は得意技。そこからバッターが打ってからの走行はいつの間にかホームベースに戻ってきて、開始早々に3点を取られた。マジであいつの足の速さは異常。うちにも世界に名を轟かせた瞬速の男がいるけど、互角じゃね？
んでもってベンチ。チラチラ数人こっち見てるけど、別に羨ましいとかないからな。俺だってAの頭位は撫でた事ある。
柳田「ねー、マジでももそろそろこっち来ねぇかなー」
藤本｢そうしたいのは山々何だけどね、ギータ｣
柳田「？？」
藤本｢トレードの話を持ち掛けたとしても、
あっちの有利な方へと転がされるんだよ。
安易に百々瀬をトレード出来ないのはそれが理由｣
柳田「監督が変わってもやる事は受け継がれてんすね」
トレードに本人の意思は尊重されないけど、申請するにあたって交換トレードが一般的。交換する相手がいればの話だけど、相手のが1枚上手って事か…。なら金銭で行けばいいのに、金あるんだし。
藤本｢まぁでも、例えうちにトレードで入ったとしても
あの子の育成法を簡単に手渡すとも限らないしな…｣
(それなら俺も知りたい)
(確かに興味はある)
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作者名：RIKU
| 作成日時：2023年8月24日 9時
