鷹 50 ページ50
･
「あ、お疲れ様です」
.｢宵宮くんも、お疲れ様｣
「一先ずのシーズン終わりましたね」
.｢ははっ、でも言ってバイト生だった頃と変わらないでしょ｣
「そんな事ないです。
バイト生の頃とはまた違った経験ですかね」
.｢だろうねぇ…。あの頃は、グッズ販売をしてたかな？｣
「はい」
.｢どう？実際選手と関わってみて｣
「スポーツ選手は、私達社員の様に
簡単に転職出来る訳じゃない仕事なので、
そう考えると、野球と言う1つのスポーツに打ち込む姿が
年齢問わずに直向きで、かっこいいなぁって思います」
.｢あー。それに我々の様に上司と部下ってのがないからね｣
「あっても監督とコーチと選手ですしね」
.｢そうだねぇ｣
「あの、部長」
.｢んー？｣
「実は、恋人が出来たんです」
.｢…宵宮くん、態々報告しなくてもいいんだよ？そう言うの｣
「いえ、所属してる野球選手の方なので
一報を入れておきたく報告しました」
.｢真面目だねぇ…笑そうかぁ、新卒で彼等を撮るにあたって
1人の選手に恋をした訳だ、宵宮くんは｣
「すみません」
.｢えー？どうして謝るの？｣
「信用度の問題かと…」
.｢あのね、宵宮くん
信用度ってのは、会社に関して不正的な事をしたなら分かる。
例えば横領だとか、私物の窃盗･転売何かは特に。
だけど、人1人に対する感情に関しては
僕は信用度には何の引っかかりもないと思うけどなぁ｣
「ですが、これでも同じ職場ですし」
.｢それが？入社一年目にして1人の選手に恋をして、
それが同じ職場だからと会社の信用度と何の関係もないよ。
逆におめでたい事だと思うけどね
それに、もしその信用度が関わるとするならば
宵宮くんの仕事熱心さに免じて宵宮君の恋愛を許可する。
だからこれからも、この職場でこの部署で
素敵な写真を撮りまくって下さい！笑｣
「…マーケティング部の事まだ根に持ってるんですか？」
.｢何のことだね？｣
「…いえ、なんでもないです笑」
.｢ささ、もう夜も遅いんだからさっさと帰りなさい。
夜は冷えるんだからその彼と鍋でも突きなさい｣
「はい…笑お先に失礼します」
.｢お疲れ様！次はまだまだあるからね！宜しくね！｣
「はい笑」
周東「おつかれ」
「待ってたんですか？」
周東「こんな夜も遅いんだから送ってくよ」
「…お鍋でも突きますか？」
周東「えー何そのお誘い笑どこ行こうか笑」
(お疲れ様です)
(君も、お疲れ様)
(もしかしてお聞きしてましたか？)
(まぁな…大きくなったもんだ)
(はは笑ですね)
･
終わり
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作者名：RIKU
| 作成日時：2023年8月23日 21時
