鷹 41 ページ41
Sh 6
今宮「何か今日はいつにも増してキッチリしてない？」
「気の所為です」
嶺井「いや、全然違うやん笑」
「いえ、…気の所為デス」
それに、いつもよりもカメラの構え方とか違うし
普段から首からカメラ下げてるのは同じだけど、いつもよりも気合いとか気張り方が違うし。
今宮「なに、なんかあんの？」
「…では！行ってまいります！」
今宮「すっげぇ笑顔で出て行ったな」
嶺井「ね。あんなよいちゃん見た事ない」
今宮「ついて行ってみる？」
嶺井「いいね。あんなよいちゃん珍しいし、
俺も俺で気になるから行こ」
入社して半年以上経った今、ここ迄テンション上がってるのなんて、カメラを構えて俺達を撮ってる時以外はあまり目を煌めかせてるのって見ない。
カメラ以外に興味あるのって言えば、バスケ…か？いやでも、W杯以降は約束通りキーホルダーを代わる代わるで付けてるのを見る。今日は俺の付けてたからさっき写真撮って試合終わりに投稿するつもり。
でも、誰か…
｢｢ あー ｣｣
今宮「比江島選手やん笑」
嶺井「しかもめっちゃ仲良い…」
今宮「確かに…。仲睦まじい会話してる…」
元々はバスケやってたのは知ってるけど、何だろう共通する話題があるだけでよいってあんな顔するだってのを初めて知った。
饒舌というか、なんと言うか。
バスケの話をしつつ、2人でシュートの練習なんかもし始めたけど、上手い。1人は日本代表に選ばれる程だし、そりゃ当たり前ではあるけど、よいもバスケから離れて軽く4年は経ってると思うけど、素人の俺から見ても綺麗に弧を描いてネットを揺らしてる。
ぎーさんとかも、こんさんなんかもし始めて、それを撮ったりもしてる。
今宮「行こ」
嶺井「いいの？」
今宮「うん」
嶺井「嫉妬してる？笑」
今宮「嫉妬…嫉妬って言うか
普段よりも饒舌に話すよい見て、
もっとハマらせたいなってのは思ったかな笑」
嶺井「何その対抗心笑」
対抗心、と言われればそうなのかな…
何て言うだろう、こうして野球をメインに広報活動してるからにはって所はある。人の趣味嗜好を咎める事は流石にしないけど。
甲斐「今日よいちゃん見ないね」
嶺井「あー、セレモニアルピッチの方の撮影してる」
甲斐「え、誰だっけ」
今宮「バスケの比江島選手」
甲斐「…よいちゃん、絶対テンション上がってんね」
今宮「いや、もうめちゃくちゃ上がってた」
甲斐「あー笑」
嶺井「なんなら比江島選手とバスケもしてたよ」
甲斐「あ、それは見たかった」
(腕鈍ってないですね笑)
(いえ、これでも鈍ってます)
(うそだー笑)
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作者名：RIKU
| 作成日時：2023年8月23日 21時
