鷹 5 ページ5
Sh21
和田「精が出るね」
「そうですね」
髪の毛が長い時よりも、髪の毛を短くしてからは、そのそのアイドル顔負けの様なボーイッシュさに拍車がかかってる。
タオルを首にかけて、まだ日陰のあるベンチからカメラを覗く姿は、ここ最近ファンの間では仕事人って言われてるのを耳にする。
まぁ、よいちゃんの仕事っぷりは、本当、新人社員としても凄いなって思う。
「あ、冷たい…」
和田「仕事人なのはいい事だけど、
ちゃんと水分補給もしなきゃだよ」
「ありがとうございます笑」
和田「ねぇ、よいちゃん」
「はい」
あまり近すぎても、つい最近ネットを騒然とさせてしまったのを知ってるし安易に近過ぎる事しないけど、人の目は何処迄広がっているかは分からないからこそ、誰にも悟られない様に、読まれないようにと、よいちゃんにその言葉の続きを聞く。
一瞬だけ、カメラのシャッターボタンを押す手が止まったのが、それが答えだと察する。
でも、その後にカメラを覗きながら述べられた言葉を聞けば、何ともよいちゃんらしいと思って笑ってしまう。
「なので、付き合ってると大々的には言えないんです」
和田「付き合えばいいのに笑」
「私情を挟む事は流石にないと思ってはいます。
プロの方である前に社会人であり大人なので」
和田「まぁね」
「仕事とプライベートの切り替えが出来ない訳では無いです」
和田「うん」
「ただ、シーズンに集中して欲しいと思うのを建前に、
周東さんと正式に付き合う迄の時間が欲しいんです」
和田「…そっか」
球団職員と言っても、プロのスポーツ選手と一般人には変わりないし、佑京よりも5つも年下。選手よりも注目を浴びる事はなくとも、少なくとも人の目はあるからこそ、色々と思う部分はあるだろう。それを踏まえれば、確かに時間は欲しいな。
それに、つい最近本人は直接的に関わっていなくとも、プチ騒動的なのがあったし。まぁ、結果的には成りすましによる風評被害だったけど。
まぁでも、それはそれで年上である佑京の役目何だけどねぇ
「和田さん」
和田「んー？」
「私、今の今迄恋愛と言う恋愛や、
恋人が出来た事もないんです」
和田「え、そうなの…！？」
「はい。なので、その…相談してもいいですか？」
和田「俺で役立つかは分からないけど、
まぁ、聞くだけなら出来るしいいよ」
「ありがとうございます」
和田「因みに佑京の何処が好きなの？」
「え、や、…の…」
#初々しい鷹のカメラマン
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 517人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：RIKU
| 作成日時：2023年8月23日 21時
