鷹の美人さん [3] (ページ38)

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鷹 38 ページ38

Sh21

和田「どうした、眉間に皺寄せ合ってるけど笑」

スマホを手に、もう片方の手はカメラを持ち、目の前にはサンドウィッチと何とも忙しそうな状態の中で、スマホに目を向けた儘一向に動く気配がないよいちゃん。

そしてカメラは多分見てたんだろうなって誰もが分かる位、画面には画像が表示されてる。

未だに眉間に皺を寄せてるよいちゃんに、取り敢えず皺を伸ばす様に指で触れれば、やっと我に返った。

「わ、和田さん」

和田「んー？何、何か相談事？」

「いえ、相談と言うより…なんかこう…

いい事が続きすぎてて、手に負える事無く頭が一杯です」

和田「それは大変だね。1つずつ解決していこうか笑」

「先ずは、そうですね…一昨日の試合から振り返りますと、

初めの先手で5得点も入れ、僅か1点差で勝ち、
昨日の試合では9点差と言う大差を付け、

和田さんの勝ち投手、
井上さんの初ソロホームランと近藤さんの24号目で
凄く感動しました」

和田「うん、良かったね笑
それにいい写真も撮ってくれてありがとう」

年の差からなる感覚として、我らがホークスの広報であるよいちゃんは、俺にとって娘の様な感覚で。それでも広報で特にカメラを担当しているよいちゃんの視点の話は、聞いてみれば照れ臭さはあるけど嬉しい。

そして、それを写真で表す様な撮り方もまた然り

こう言う風に見えてるんだなって思うのと、こんな表情をしてるんだなって言う様な周りの表情や空気感なんかが、躍動感として伝わってくる。

凄い技術だよね、よいちゃんの写真って

和田「それで？次は何を解決しようか」

「何と、あの馬場選手が
長崎のチームに所属する事が決まったんです！」

和田「どの馬場選手？？？」

「バスケです！ワールドカップで奮闘し、
何度も得点を決めたあの馬場選手が！

今季晴れてB1に昇格した長崎ヴェルカと言うチームに
電撃所属が決まったんです！」

和田「おぉ…笑」

「B1昇格したばかりで早くも千葉ジェッツと対戦。
しかも富樫勇樹選手が所属してますし…

何だか見応えが堪らない試合になりそうで、」

バスケ、本当好きだねぇ…笑富樫タオルが話題に上がってたけど、よいちゃんの推しってどの位いるんだろう。

だけどよいちゃんのオタク気質が溢れる所は、俺としては見てて嫌いでは無い。普段はキリッとしてて、それこそ色んな人の写真を撮っては、球団としても広報活動に勤しんでるし、よいちゃんが入社してから、また一段とファン層が増えた気がするし。

(な、何でしょう…)
(いや？俺達の球団にもオタッキーにならないかなって)
(へ"っ/)

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