彼等の愛は一途である。 (ページ50)

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一途。50 ページ50

Sh50

Aさんのドレス姿は綺麗だった

純白のドレスに身を包まれたAさんが、お義父さんと一緒に入ってきた瞬間から、涙が出そうでやばかった。綺麗なものを見ると、何故か分からないけど本当に涙が出そうだったのを、頑張って抑えてた。

ベールに覆われてた顔が覗かせた瞬間なんかも、ずっと心臓がバクバクしてた。

昔の事を教えてくれた話を思い返すと、何でこんなに綺麗な人を手放せるのかが不思議でたまらない。浮気を疑った挙句に自分が浮気して、Aさんの知らない内に結婚迄して。子どもも作って。

まぁでも、手放してくれたお陰で今があるからいいんだけど

目が合うと笑いかけるその顔が堪らなく好き

仕事をしてるのと同じ位、スキンケアやマッサージをしたり、してくれる所とかも好き。あとは、趣味にも付き合ってくれて、楽しそうにしてくれる所も。

それから、離れてる所でも俺の事を考えてお土産を選んでくれるのも。

「湧梧くん」

板東「ん？」

「愛してる」

板東「ずるい…笑
俺も、愛してます」

「うん…笑」

愛してくれてる分、その分以上の愛を渡した時に、そうやってほんのり赤くして照れてる所とか、堪らなく可愛い。

普段は年上らしく余裕味があって、笑うと更に綺麗さが増すけど、ふとした時に出る関西特有のイントネーションや方言とか、ツボにハマった時にはあどけなさが全面に出てくる所とか。そんな所がやっぱり、Aさんの沼にハマる所だと思う。

最初こそ存在にドキドキしてたけど、今だと笑ったり目が合うとドキドキする。

ダメだなぁ…めっちゃ惚れてる…。Aさんに

改めてAさんと夫婦になった時、やっぱり交際期間ってあった方がいいのかとさえ考えた。

完全に一目惚れで、だけど一目惚れした頃には付き合ってる人がいた訳だけど、その人といつ別れたのかは知らない。

「どの道交際期間があったとしても、
私としては結婚を前提に考えてたから、全然平気だよ」

結婚を前提に

その事は何度も言おうとしてた。どんな言い方をしたらいいか、色々考えてたけど、Aさんと一緒に出掛ける度に、Aさんと一緒に何処に行こうかと探す度に、ここでとかこの日にとか考えてた。

だけど、やっぱ

どんなにAさんと同じ事を考えてたとしても、Aさんには敵わない。それが年上が故の余裕さなのか、はたまたまAさんの性格からなるものなのかは分からない。

だけど確実に、好きと愛おしさが日に日に増す

(Aさん)
(はい…)
(ずるい)

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