一途。44 ページ44
B18
「どうですか、お二人さん。
日本一シリーズの調子は」
石川「由伸が、緊張してます笑」
山本「逆に緊張してないんすか？笑」
石川「俺は楽しむ事しか考えてないから笑」
「あー、石川くんっぽい」
石川「でしょ」
「ふふ笑石川くんのドヤ顔頂きました」
山本「山本さんの不安顔も頂いてくださいよ」
「山本さんの不安顔…んー」
石川「貰いたくなさそうな顔笑」
山本「ひでぇ笑」
今日も今日とて、変わらずAさんはカメラを回す
最早この聞き慣れたこの声に安心感があるし、この雰囲気もまた緩やかに脳が通気性を良くさせる。流石、パ・リーグのオフィシャルサポーター。
そう眺めていれば、ゾロゾロとAさんに寄って集るオリメンに、時々弄りつつ弄られつつ、人の笑顔を引き出す才能もあって、日本一が決まる試合なのにいつもと変わらない雰囲気を作り出す。そんな才能が溢れてる人。
好きの種類は幾つもあるけど、その内で言うなら俺は恋愛心よりも、尊敬的な好意の方が強いかな。多分。
中嶋「さ、声出し行こうか…颯一！」
山崎颯「はいっ！」
小田「元気ええな笑」
宗「みなさんがいるからっすよ笑」
小田「あーね笑」
山崎颯「えー…今日は、我らが小木田世代のエースが先発で
日本一シリーズ第一弾の試合…ですが！
パ・リーグの優勝を飾ったこのチームなら、ね！笑」
ねって笑糸目で笑窪を作って笑いかけるその顔に、何かいつもと違う笑顔に見えて笑える。
あー…気が楽になるってこう言う事かな
ガヤガヤとした球場内の空気感と、目一杯の明るさで球場を包む照明と。登板する度に緊張感ってのはよくあるけど、やっぱりシリーズ毎に違う空気感があるからこそ、ゾクゾクした感じに楽しみが増す。
山崎颯「今回、いつものオフィシャルサポーターを
俺たちオリックスが独占です！」
頓宮「確かに！」
T-岡田「Aよろしく頼むよ！」
山崎颯「日本一の景色を、オリファンのみならず、
俺たちでも見て、そして！
Aさんへの最高の結婚プレゼントにしましょう！」
｢｢ おぉーｯｯ!!!笑 ｣｣
「っいや、笑」
山本「不満です？笑」
平野「不満なん？笑」
「不満じゃないです笑」
山崎颯「Aさん」
「はい」
山崎颯「いい所を、言ってください」
「え、私！？」
中嶋「湊崎も一員だから許す！」
「えー…最高の景色を皆さんと一緒に見たいので、
皆さんなら取れます！行ってらっしゃい！」
｢｢ うぇいｯｯ!! ｣｣
(新しいタイプ笑)
(確かに笑)
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作者名：RIKU
| 作成日時：2023年8月16日 19時
