一途。34 ページ34
Sh50
「ふふ笑板東君、歪笑」
板東「Aさんが綺麗なだけですよ笑」
「こうするんだよ、指」
Aさんの家に上がらせてもらって、ハンバーグや麻婆豆腐の話をしていたけど、餃子の皮があったらしくて中華は中華でも餃子になった。
歪だった餃子の包み方も、Aさんに教えて貰ってから綺麗になった。こうしてみると確かに俺のやつなんかちょっと違う。
でも、1つ思うのがいつ迄板東君呼びなんだろう。あなたも結婚したら坂東になるんですよ、なんて言ったらAさんどんな反応するかな笑Aさんは皆苗字呼びだけど、俺に限った事無くAさんは名前で呼ばれる事が多い。
今に始まった事じゃないから、今更嫉妬とかそんなのはないけど…。ないんだけど、ね。
「あ、ジュレ固まったかな」
板東「固まりましたかねー?」
「「 お? 」」
「固まってます」
板東「小籠包も自宅で作れると思うと嬉しいですね」
「ね笑」
綺麗に包み込んで、餃子と小籠包を2つのフライパンで焼く。
楽しそうに隣で鼻歌を歌いながら、次に何かを作り出すのを一緒になって作る。隣を見れば20cm近く下にあるAさんの頭。正直、永遠と隣に立ってたい。小さいから故の可愛さっていうか、毎日隣に立ってたい。
「わー、ふふ笑なにー?」
板東「くっつきたくなっただけ」
「素直笑」
板東「ねぇAさん」
「んー?」
板東「俺の事苗字じゃなくて名前で呼んでくれませんか?
ほら、Aさんだって板東になる訳ですし…」
「湧梧くん、…近くて照れるね、これ」
なるほど…。交際期間を飛ばして結婚するとこんな事が起きるんだなって、初めて思った。
勿論学生時代なんかは付き合ってた人はいて、こう言うドキドキ何かは多くあった。あったけど、好きな人とデートはしていても、付き合ってるとはまた違っていたし。デートでドキドキはしてても、同棲の経験は無くお互い家に入れたり入ったりしたのは今回が初めて。
それに、Aさんが照れるからこっち迄照れてくる。呼ばせたのは俺なのに。
板東「あ" ─────…、もう、好き」
「名前で呼んだだけなのに…?笑」
板東「Aさんは慣れてるかもだけど、
好きな人に名前で呼ばれると、この上なく嬉しい」
「私だって好きな人に名前で呼ばれると嬉しいですー笑」
板東「いやでも沢山の人に呼ばれてるじゃん」
「2人っきりの空間でこそ
呼ばれるとドキドキするものでしょ」
#何それ反則
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作者名:RIKU | 作成日時:2023年8月16日 19時