一途。14 ページ14
Sh50
柳田「はーよせんと誰かに取られるでぇー笑」
板東「っわ、吃驚した…っ」
柳田「ぼーっとするそっちが悪いんじゃ!笑」
板東「だからと言って耳元っ!笑」
柳田「ははっ笑」
無意識に目で追ってしまっては、ギーさんや悪戯好きの人達がこうして耳元で囁いてくる。低い声を更に低くして囁くから、毎度の如く吃驚する。て言うか、耳元からぞわりとする。
でもまぁ、正論であるのが更に癪なんだけど…。
好きなのは俺に限った事じゃないしのは、ただ何となく知ってる。知ってても尚、Aさんの好意がまだ俺にあるのを確認して、こうして安心感を得ている俺は宛ら性格が悪い。
中々会う機会とか無いし、電話やLINEで話はするものの、そう言った機械越しでは、お互いそう言う事は話さないけど。
そう言えば、うん。そうだな…、何故か。
柳田「ま、慎重になるのは仕方ないけどな」
板東「まぁ…。ぎーさんはどうだったんですか?」
柳田「俺!?俺はー、んー…。
湧梧達みたいに、仕事場で出会った訳じゃないからなぁ…。
でも、お互いそうやって分かり合えてんのやったら、
もういっその事結婚したら?笑」
結婚か…。まぁ、時々遠距離になるってだけで、時間と都合が合えば遊びに出かけたりする位ではあるけど…、交際と言う1つの経過を超えて、最早結婚するってなると難易度がグンっと高くなる。
だけど、俺的には今の仕事をしてるAさんも好きだけど、俺といる時に笑ってたり、目を見て話したり、きっと俺だけしか知らない様なのが欲しくて、そんな独占欲が掻き立てられる。
仕事を辞めて欲しい訳では無いんだけど、パテレのオフィシャルサポーターだからこそ、パ・リーグの試合には色んな球団に帯同してリポートしたり、取材したりだとかするから、1つの所に留まるとなると、やっぱシーズンオフとかその位になる。
柳田「湧梧はあれ?
仕事辞めて家庭に入って欲しかったりすんの?」
板東「いや、そこ迄はないですかね。
Aさんがこの仕事好きなのは知ってますし」
柳田「まぁ、確かに」
板東「ただ、時間出来て2人でゆっくり過ごすってなると、
シーズンオフな時位しか無いだろうなって思って…」
柳田「そうか?いつでも会えるやん2人の場合笑
俺なんかホーム戦か束の間の連休かシーズンオフ位しか
嫁や子供達と会える時間ってその位しかないよ。
でも湧梧達は仕事場でも会えて
移動でのちょっとした休みでも会えてって、
会える時間なんて幾らでもあるやん。贅沢ぅ〜笑」
それを言われてしまえば、確かにと納得せざるを得ない…笑
・
692人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:RIKU | 作成日時:2023年8月16日 19時