◇百三十三、 一人で ページ40
『…、。』
目が覚めたのは、探偵社のベッドの上だった。
うっすら視界に映るのは…敦君と、鏡花ちゃん…?
敦「あ…目が覚めましたか…!」
鏡花「A…!!」
二人が心配そうにこちらを見つめてくる。
…そっか。私、あの巫女と戦って…負けたのか。
洟宮の巫女として、実に情けない。
『心配かけて、ごめんね。。 今って、何時かな?』
敦「今は夜の9時です。…Aさん、ひどい怪我でしたよ、一体何が…。」
『…巫女。』
鏡花「?」
『そうだ、他のみなさんは…? 早く、伝えなきゃ…!』
私はすぐさまベッドから飛び起き、裸足のまま走った。みんながいるであろう所まで行くと、まだ普段通りの風景が。
『あの、今日は迷惑をかけてしまってごめんなさい!! …それと、あの巫女のことについて説明をさせてくれませんか。』
頭を下げた後、絶対に伝えなければならないことを言おうと切り出した。
いきなり飛び出してきた私に驚いてはいたが、皆さんそれを承知してくれた。
後から敦君達も駆けつけ、そのまま説明を始めた。
『…まず、あの巫女について説明をしますね。
あれは、人間の力とは遥かに違う人間です。
どこで私と関連があったのかは分からないのですが、絶対に、確実に私への殺気を感じられました。
私のような力を持つ者は存在しない筈なのですが…何故かあの巫女は、不思議な力が宿っています。
きっと明日も、何か仕掛けてきます。
…なので、みなさんは避難して下さい。また今日のようになるのは…絶対に嫌なので。』
敗北した手を静かに握りしめた。
策なんてまだない。これからどうなるのかも分からない。
だけど、やらなくちゃいけないのは変わらなかった。
国「…だが、どうするつもりだ?」
敦「その巫女は、Aさんでも歯が立たなかったんですよね…?」
『…それでも。私以外に止められる人間はいません。』
そうだ、私が、一人で守らなくちゃ。
もう誰も、一人だって失わないように。
だから、…
.
『どうか、お元気で。』
私は、背を向けて探偵社を飛び出した。
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ふぃりあ(プロフ) - 獣兎さん» ありがとうございます!! そう言ってもらえてとても嬉しいです。´∀`*)b (2017年10月8日 17時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
獣兎 - 今迄この作品を読ませていただいてました。とても面白かったです! 更新を楽しみにしておりました*(^_^)* (2017年10月8日 16時) (レス) id: bba55528ae (このIDを非表示/違反報告)
ふぃりあ(プロフ) - 桜刀/夢悪蝶さん» ありがとうございます!!とても嬉しいです…、更新頑張ります! (2017年9月28日 21時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
桜刀/夢悪蝶 - 続編おめでとうございます! 文ストはあんまり見ないけど、ふぃりあさんの作品を見て興味をもちました! 投稿頑張ってください! (2017年9月28日 20時) (レス) id: 1ef74e7ff5 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃりあ(プロフ) - Maiさん» ココ、コメントありがとうございます!(・・、) そうなんですね!私も初めて知りました…。これで更新頑張れます。 (2017年9月19日 22時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぃりあ | 作成日時:2017年9月17日 19時