◇三十五、 懐かしい記憶 ページ49
ー残り一日少しー
今日は学校がいつもより少し早く終わった。帰りに寄り道しようかな、と思っていつもと違う道から帰ってみた。
人気が少なく、落ち着く。
…あれから色々思い出そうとするけど、やっぱり思い出せなかった。
鈴神も相変わらず出てこないし…
もしかしたら、何か関係あるのだろうか…？
考えていると、知らない道に来ていた。どこかの木がさぁっと揺れる。
見渡すと、少し先に鳥居が見える、石の階段があった。思わず惹かれてしまい、階段を上っていくと、
神社についた。
何だろう、初めてくるはずなのに、…懐かしいような気がする。。
すると、鞄を持つ手に、何かが落ちた。
『…？』
水…？雨だろうか。
でも空は、素晴らしいほどの晴天。
『…あれ？』
気づけば、涙が溢れていた。
何故だろう、なんでなんだろう。涙が、止まらない。
止まらない。
神社に背を向け、涙を拭って階段の下を見る。
…あれ？前に、ここから誰かを見送った覚えがある。お婆ちゃん…？
いや、違う。確か、何人もいた。
�爐�気をつけて��
『…！』
誰かの声が流れた。
その声は、まぎれもない、自分自身の声。
�爐�願い私…思い出して！��
あの世界で、最後に思った、言葉。
そっと手を胸に当てた。
『…ありがとう。思い出したよ、私』
狐のお守りを持った。
『鈴神』
お守りが、光る。
「…全く。待ちくたびれたぞ、主」
白い狐が現れた。少し呆れた顔でこっちを見ている。
でもやっぱり、思い出さないと出られないようになっていたみたい。
『ごめん、今思い出した。』
「良い。処で、戻り方は分かるのか？」
『うん。たぶんだけどね。』
戻る方法は、どうやってあの世界に行ったか。つまり、その時と同じことをすれば、行けるはず。
『しっかり肩に捕まっててね！』
「？」
私は階段から距離をとり、そして階段目がけて走り出した。
「…まさか」
階段までのギリギリのところで、思いっきり地面を蹴った。上で見ているだろうあの神に、余裕の笑みを見せつけて。
『とっ』
『りゃぁぁぁぁぁぁっ！！！』
「おいぃぃぃぃぃぃっ！！」
地面に落ちる寸前のところで、私の視界は真っ黒に染まった。
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光牙 - 「森羅の暴走 参」で本は太いじゃなくて厚いだと思いますよ (2018年8月24日 6時) (
レス) id: bfcb6bfd1c (このIDを非表示/違反報告)
ふぃりあ(プロフ) - 南空さん» コメありがとうございます！こちらこそ見てくれてありがとうございます。(･･、) (2017年9月5日 17時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
南空 - 面白かったです！書いてくれてありがとうございます！(*^^*) (2017年9月5日 15時) (レス) id: 8ca4eee2f6 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃりあ(プロフ) - 幽輝&華さん» ありがとうございます！楽しく読んで頂けて光栄です…！(･･、) (2017年8月22日 16時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
幽輝&華(プロフ) - 楽しく読ませて貰っています。これからも頑張ってください！(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2017年8月22日 15時) (レス) id: 0b112b624e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふぃりあ | 作成日時：2017年8月13日 18時
