迷い込んだのは… 一人の巫女 ？【文スト】

◇二十八、初のTV出演 ページ42

〈では、VTRをご覧下さい。〉


ニュースキャスターがそう言うと、画面が変わった。

そこには、昨日来ていた弟くんが映っていた。

『え？』



〈「あなたがあの噂を流したんですか？」


「はい、そうです。昨日、僕の姉がある巫女に呼び出されたんです。」


「どんな人でしたか？」


「巫女服を着ていて、他の誘拐された人も集まっていました。その巫女さんは、全員に呪いがかかっていると言ったんです。」


「呪い…？それは本当ですか？」


「信じられませんでしたが、本当でした。その時の呪いを解いている所を撮りました。」


「はい、ここで一回画面をその写真にします。」〉



画面がまた切り替わると、その写真は、わたしがまだモヤを取り出していないときの写真だった。丁度大幣も光っているやつの。めちゃ恥ずかしいんだけど！探偵社の人は映ってない、かな。よかった…。


こんなの信じるかな。CGとか思われるでしょ絶対。




〈「まだ少女のようにみえますね…。払い棒についている紙が光っているように見えるのですが、これはなんですか？」


「僕にもよく分かりませんでした。でも、巫女さんがある言葉を言ったとたん、光り出したんです。」


「そうですか…。貴重なことを、ありがとうございました。」



(そして画面が切り替わって)



「…はい。以上です。これからも調査を続けると…」〉



リモコンを取って切った。



『…鈴神、あれって…』

「…神社に来るんじゃないk」

『やめて！思わないようにしてたのに！』



どうしよう…。。
神社に取材とか来るんじゃないのこれ。来るんじゃないのこれ。

というか弟くん！なにしてんの！！
まさかこのためにカメラ持ってきてたの…！？

そりゃあんな巫女この世に私だけだと思うけど、何故こんな…。
あ、でも誘拐事件と関わりがあるんじゃ、みんな注目するよね…。
でもどうすれば…。？


考えていると、バンバンっと、玄関の引き戸をたたく音がした。







「すいませーん、誰かいらっしゃいまふかー？」

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