◇森羅の暴走 陸 ページ28
「貴方を、信じます。」
『…分かりました。では、準備してきます。』
呆然とするヤンキー男性を無視して、準備をしようとした。その時、
「待てよ。」
振り返れば、ヤンキー男性が少し悔しそうな顔をしている。大丈夫か。
「解いてくれよ、俺の呪いとやらも。」
流石にあと三日と言ったことがまずかったのだろうか。目に涙が溜まっている。…なんだか罪悪感が…。
『大丈夫ですよ、そのつもりです。』
できるだけ優しい顔で言ったつもりだったのに、男性は後ろを向いてしまった。嫌われたかな。
…あれ、太宰さんと敦くん、喋ってなくない…?
『敦くん、ちょっと手伝って。』
敦「…はっ!はいっ!」
緊張してるのかな。ところで太宰さんがさっきから下を向いたままだけど、如何したんだろ?
『太宰さん?』
返事がない。肩を叩いてみる。
太宰「…ん?あれ、終わった?」
私は冷蔵庫から卵を取り出し、すぐさま太宰さん目指して投げた。
こんな時に_____
『何寝てんダァッ!!』
外に出て、土にある文字を書いた。
これは、モヤが出て行かないようにするための結界の一種。
もしモヤが人から離れたら、光で知らせてくれるものです。
『よし、準備完了。じゃあ、みなさん手、繋いで下さい。一人ずつやるのは面倒なので。』
言われるがまま、手を繋いだ六人。上からは円のように見える。
『今から呪いを解きますが、絶対に何があっても、目を開けないで下さい。手も離さないように。頭痛がする人もいるかもしれませんが、なんとか我慢をお願いします。』
注意を言って、大幣を構える。
すぅっと息を吸った。
『__魄蘭亘光』
本にあった言葉を唱えると、大幣の一つの紙繋がりが黄色に光った。周りの木々がさぁっと揺れた。
「…くっ、!」
どうやら少し頭痛がするのかもしれない。六人が狼狽えている。
でももう少しで、モヤが離れそう…。
どうか、頑張って…!!
『っ!敦くん、今っ!』
事前に伝えておいた合図で、敦くんが卵を投げた。この卵は、あらゆる呪い、呪術を吸収することができる。
ポケ◇ンを頼りに作った。
土に書いていた文字が光りだした。
よし、あとはモヤを卵に閉じ込めるだけ_!
『みんな、しゃがんで!!』
とっさに身を沈めるみんな。
私は、空術を使って思いっきりジャンプした。そのまま、大幣を向けてモヤを卵に押し込む。
『風技・草原賛歌_!』
大幣の一つの紙の繋がりが、緑に光った。
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光牙 - 「森羅の暴走 参」で本は太いじゃなくて厚いだと思いますよ (2018年8月24日 6時) (レス) id: bfcb6bfd1c (このIDを非表示/違反報告)
ふぃりあ(プロフ) - 南空さん» コメありがとうございます!こちらこそ見てくれてありがとうございます。(・・、) (2017年9月5日 17時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
南空 - 面白かったです!書いてくれてありがとうございます!(*^^*) (2017年9月5日 15時) (レス) id: 8ca4eee2f6 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃりあ(プロフ) - 幽輝&華さん» ありがとうございます!楽しく読んで頂けて光栄です…!(・・、) (2017年8月22日 16時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
幽輝&華(プロフ) - 楽しく読ませて貰っています。これからも頑張ってください!(((o(*゚▽゚*)o))) (2017年8月22日 15時) (レス) id: 0b112b624e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぃりあ | 作成日時:2017年8月13日 18時