第二十五話 「繰り返し」 ページ25
ー闇影視点ー
もう一回寝てみたら変わるかもって思ったんだけど……
闇影「全く変わらないじゃーん！！」
１人、家のベッドで叫ぶ
帰ってくるのは風の音だった
闇影「はぁ…どうしようかな」
ベッドから出て窓の近くに近寄る
窓から外を眺めていると…急に視界が歪んだ
闇影「！？」
気持ち悪さと同時に窓に倒れ込む
闇影「かはっ…っ…？」
頭痛がひどくなり目を強く閉じる
そのとき…一瞬光が見えたような気がした
そう感じた時には頭痛も気持ち悪さもなくなっていた
闇影「…何？」
額にびっしょり汗をかきながら立ち上がる
窓から離れて椅子に深く座り込む
少し落ち着いてくるとさっきの事が頭によぎった
闇影「目を閉じてた時に見えた光…うーん…」
同じように目をつむっても何も見えない
闇影「やっぱり駄目か…何か分かりそうだったんだけどな…」
さっきのことは諦めて目線を上に上げる
すると…前にある窓に何か黒いものが通った
闇影「…？」
不思議に思って近寄る。窓の外に浮かんでいたのは…
闇影「！！。黒い目…」
そう分かった瞬間窓から離れて窓から一番遠い部屋の隅に滑り込む
それを見たときから心臓がバクバクしてとまらない
やはりまだあの目に対しては恐怖心が拭いきれないようだ
闇影「……兎に角…でないと進まないよね…」
寝ようとしても眠れない
それなら探索するしかない
だが外にはあの目がいる
闇影「…光影…グレイ」
ふお頭の中に２人の名前が浮かんでくる
それまで我慢していた寂しさが込み上げて目に涙が溜まる
闇影「もう…嫌だよ…」
そうつぶやくと…窓が一斉に叩かれた
闇影「ひっ！」
顔を下にして耳をふさぐ
塞いでも頭の中に響くように音は鳴り止まない
闇影「うるさいうるさい……静かにしろ！！！」
必死にそう叫び続ける
するといつの間にか音は消えていた
今の顔は誰にも見せられないだろう…
涙でぐちゃぐちゃ…光影に怒られちゃうよ…
【諦めている暇があるなら何かしろ】
【まずは動くことが大切ですよ】
…いつの日か。僕が思い悩んでその場に立ち止まっている時に…
優しく…それでも厳しくそう言ってくれた
闇影「そうだよね…諦めるなら精一杯やってからだよね…よし！」
精神的にも落ち着いて立ち上がる
闇影「まずは…妖怪の森にもう一回行ってみようかな！」
見直してみないとね！
部屋を出る時…
？？「チッ…」
後ろから舌打ちが聞こえたような気がした
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