幻夢異変 (ページ24)

今日:11 hit、昨日:3 hit、合計:956 hit

第二十四話　「気持ち」ページ24

ーグレイ視点ー

魔理沙さんに呼ばれて博麗神社に参りましたが…

寝ようとしている文さん、それを止めようとする早苗さん

それを生暖かい目で見ているさとりさん

ため息を付きながら見ている霊夢さん

ししてそれをみて馬鹿笑いしている魔理沙さん

…どこからどうみてもカオスですね

霊夢さんの進めによって文さんが話し始める

俺が前に見た知らない奴と主様が一緒にいるところを見た…

早苗さん達も知らない奴を見たと言っている

そして霊夢さんに主様に警戒しろ…と言われた

グレイ「…かしこまりました。こちらも少し違和感を感じていたので」

光影「分かった。だが警戒って言ってもどういう風にすれば？」

少し気難しげに光影様が霊夢さんに問う

霊夢「取り敢えず気絶させてちょうだい」

光影「…は？」

…はい？何を笑顔で言ってらっしゃるのでしょうか？

そう言いたいのをギリギリ留めて霊夢さんを見つめる

すると魔理沙さんが口を開いた

魔理沙「あ、冗談だって思ってるだろ」

霊夢「冗談じゃないわよ。区別をつけるために必要なことなの」

…区別。主様が本物なのか偽物なのかを知るために必要な物…

その後は各々博麗神社に泊まる、帰るなどの話になった

俺たちも帰ろうとした時…光影様が座ったままなのに気がついた

うつむいてため息を吐いている

…お疲れなのでしょう

グレイ「光影様」

光影「！。どうした？」

グレイ「帰りましょう。俺達の家に」

今俺ができる笑顔を光影様に向ける

ぎこちなかったでしょう…光影様にも気づかれてしまう…

光影「そうだな」

気づいているのを口に出さず答えてくれた

家に帰るなり光影様はソファに寝転がった。そして…

光影「グレイ」

俺の名前を呼んだ

グレイ「…どうされました？」

光影「俺は何も見てない。自由にしろ」

…気遣ってくれているのでしょうか
グレイ「大丈夫で…」

光影「自由にしろ」

今度は少し強めに言われた

グレイ「…有り難く存じます」

そういった俺の声は少し震えていただろう

外に出て一息…大きく息を吸った

冷たい夜の空気が肺を満たす

それと同時に目から一筋の涙がこぼれた

グレイ「っ…くっ…何を…泣いているのです…」

泣きながら自分を叱る

グレイ「泣いている暇はっ…無いでしょう…」

涙を袖で拭いても流れ続ける

ふと月を眺める

グレイ「…主様がきっとご無事だ…帰りを待っていましょう」

ふと涙が月明かりに照らされて光ったような気がした