◯ ページ9
気づいたら、目の前の彼女は歩みを止めていた。
慌てて僕も歩くのを止める。
A「ねぇ、なんで付いてくるの？」
あっ、やばい。バレてる。いや、なんでだ、ああ、どうしよう。
頭の中が急に真っ白になる。
A「君とは昨日あんまり喋れてないよね。なんて名前なの？」
ぶ「………ス、スングァン……。」
A「へぇー。よろしくね。そういや何歳？」
ぶ「〇〇歳(適当に決めてください)、98年生まれです……」
A「じゃあ私と同い年なんだ！見えないね。」
ぶ「よ、よく言われる、、、」
Aはこれ以上は興味ないかなと言った感じでまた歩き始めた。
ほんとに一瞬の出来事だったけど、Aと話せた。ただ、それだけなのに、僕は今まで味わった事が無いような幸せを感じていた。
それはなぜなのかは僕にもわからない。
でも、もしかしたら、ただの予測に過ぎないけど、これが、好きって気持ちなのかな。
これが、一目惚れってやつなのかな。
これが、恋なのかな。
わからない。全然わかんない意味わかんない。昨日までは嫌いだったのに。なんでこんなにも彼女に惹かれるのだろう。
急に振り返る仕草も、ちょっと話し終わったらまた前を向くクールさも、僕なんてまるで相手にならないかのような素振りも………
全部、好きだ。
ぼ「スングァニ、どこ行ってたの？」
ぶ「え、ああ、中央広場行こうとしてたんだけど、さっき引き返したところだよ。何か？」
ぼ「いーや、顔真っ赤っかだから、サウナにでも行ってきたのかと思った。」
ぶ「えっ！？嘘！？僕そんなに顔赤い！？」
急いで洗面所に向かい鏡で自分の顔を見た。
確かに、いつもの白い肌からこんな色が出るのかというくらい赤かった。
ああ、、、きっと彼女のせいだろうなあ。なんせ、一目惚れしちゃったもん。僕の完敗だ。
後ろからハンソラがニヤニヤしながらこっちに来た。
ぼ「な、言っただろ？本当にどうしちゃったんだよ、ダイエットとか言って運動しまくったの？」
ぶ「別に！！ダイエットなんてしてないし……でもまた始めよっかなあ、」
ぼ「へー？好きな人でも出来た？」
ぶ「そんなわけないでしょ！そ、それに、僕はハンソラが好きだってずっと言ってるじゃん！」
ぼ「知ってる、ありがとう」
ぶ「………。」
確かに昨日まではハンソラが1番大好きで僕の最愛の人だったんだけど……
今は違うんだな。
本当に、不思議だ。僕も、彼女も。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：佐藤 | 作成日時：2018年7月27日 21時
