VERY NICE (ページ27)

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バーノン③ ページ27

台の上に座ってる彼女を見て、ついときめいてしまった。
いや、まじで？こんな急に好きになることある？

あーー、そういや、Aの顔、タイプなんだよなぁ～～

そう考えてた次の瞬間には、頭を抱えながら体は後ろの方へと倒れていった。

中2以来、女子と喋ったことないからって、大げさなんだよ。とか

顔がタイプだとしても、わりと意気投合してたとしても、

前に一度、真夜中に廊下の窓の外を眺めて泣いてたのを見てしまって、気になっていたとしても、

あまりにも早すぎない？

こんな簡単に人って好きになるもんなの？

でも倒れてしまった俺を見て、慌ててすべり台から飛び降りて駆けつけてくれる子なんて、スングァンの他にもいるのか、とか

よくわからないけど自分の頭の中ではAの事でいっぱいになって、まるで容量オーバーかのように体から桜が噴き出してくる。

すごい。人間の体って、まだまだわからないことだらけだな。

A「ハンソラ！！大丈夫！？」

ぼ「ん、、、、、、え、、、、、」

A「室内だし冷房効いてるから大丈夫だと思ったけどなあ、、、、やっぱ熱中症？それとも脱水症状が出てるのかも、、」

ぼ「、、、、桜が出てきたから違う病気かも」

A「はい？？桜？？？何言ってんの、脱水で頭ボーッとしてるんじゃない。とりあえず水持ってくるから、横になってて！」

そう言ってAは走って行った。

きっと、、、Aには見えないのだろうか、だとしたら俺の潜在意識的なものであって、、、、

あーーーーーダメだわ。考えたくない。Aの事が好きだとか、ありえない。絶対に絶対に、認めません。娘はあげません。お義父さんと呼ぶな！←(？)

A「何をブツブツ言ってるの。はい、水飲んで」

ぼ「あ、ありがとう、、」

別に脱水症状でも何でもないんだけどなあと思ったが、今回ばかりは自分の思った事を口に出さない方がいいと思った。

A「じゃ、立てる？部屋で寝たほうがいいから、部屋まで行くよ。」

ぼ「うん、、、１人で行けるから。」

A「いや、しんどそうだしついて行くよ。肩貸した方がいい？」

ぼ「だから大丈夫だって。じゃ、また晩御飯の時間にな。」

A「待って！やっぱり心配だから、、」

そう言ってAは俺を部屋まで送ってくれた。

なんでこんなに優しいんだろう。もしかして、Aも俺のこと好きになったりしてないかなぁ、とか思ってしまう。