ディノ�� ページ20
僕はこのシェアハウスではマンネだ。
みんなからとても可愛がられている。
あまりにも可愛がられすぎて、僕を可愛がらない人なんていないとか勝手に思っていた。あの人が現れるまではーーーーー
A「やっ、ディノやー」
デ「あ、Aヌナ」
A「うーーんやっぱヌナって呼ばれるのすごい違和感だな〜、でも唯一ディノは年下だもんね。」
デ「そうですね〜」
A「敬語で喋られるのもまだ慣れないわ笑」
デ「じゃあヌナがヒョン達にしてるみたいに、タメ語で話しましょうか？Aや〜、お昼は食べた？」
A「えーっやっぱり敬語でいいよ、私の後輩って感じがするし、そっちのが違和感ないわ」
えーー？ヌナったら、自分勝手なんだから。
デ「後輩って事は、これからたくさん可愛がってくださいね！なんちゃって。」
A「え、私、あんま年下と仲良くなれないのよね。なんでかわかんないけどさ。」
、、、、、え？
てか、それ僕の前で言わなくたってよくない、？
デ「じゃあ、、、僕たちが仲良くなる日は遠いんですね……」
ヌナは少し微笑みながら
A「ま、ディノは良い子だから大丈夫なんじゃない？」
デ「あはは…僕は良い子なんかじゃないですよ」
良い子、と言われ、僕はすかさず否定した。
だって、僕は………ずっと家族に嘘をついている。
A「なに、どうしたのよ……」
デ「いや何でもないです。良い子なんて久しぶりに言われて」
A「えー？いつもメンバーに言われてるじゃん、良い子だって。あと前にさ、ディノが夜中に広場でダンスしてたの見たんだけど、ダンサーになるのが夢なの？なんか、私あれ見て、すごい努力する子なんだなって思って。」
ええええええええ！待って！待って！！！！バレてる、僕がたまに夜中こっそり踊ってるのバレてる！？今までメンバーにバレた事なんて無かったのに……
どうしよう、どうしよう、、、
デ「あの、、、この事はメンバーには内緒にしてください」
A「なんで？あんなにカッコいいダンス踊れるのに、自慢しないの？」
カッコいい、という響きに僕は思わず心が揺れた。だって、ここに来てからは可愛いと言われた事しか無かったから。
デ「まだ、メンバーには言いたくないんです…」
A「そうなんだ……じゃあ私も、一個だけ秘密、教えるね。」
彼女は微笑みながら、遠くの空を見つめた。
そして、ゆっくり話し始めた。
これが、僕しか知らない彼女の最初の秘密。
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作者名：佐藤 | 作成日時：2018年7月27日 21時
