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『ボス！確かにウデは認めるべきです。しかし、こんな幼い子供を、親だって』
「私に両親はいない」
ポツリと言った一言は、十二分にはっきり聞こえた。
『・・・君の両親は、死んだのかな?』
少女は首を振った。
この世界なら、病死や事故死等の線もありえるが・・・
そうやって、俺が仮説を立てた時だった。
「･･･私が殺した」
『・・・ほぉ。やはり君は常人じゃ無い。良い意味でな。我々の元で暮らさないか?』
すると少女は、押し付けていた銃を離して立ち上がる。
「この男が･･･マフィアだって」
咄嗟に俺は挙動不審になった。
『なんだ鬱君。言ってしまったのかい?』
ボスに怒られると思った俺は、立ち上がって頭を深く下げる。
『も、申し訳ございません！！』
『いや、別に良いよ』
『は?』
思わず本音が出てしまった。
『君の名前はなんて言うのだね?』
俺がマフィアとバラしたにも関わらず、ボスは気にしていないどころか、その少女に興味津々の様子だ。
「言えない」
『ふむ。話を変えるが･･･君を、我々マフィアのメンバーに勧誘したいのだが･･･』
「マ、フィア･･･?」
『別に何もしなくて良い。ただ我々の所で住めば良い。きっと楽しいよ。なあ、鬱君』
急に名前を呼ばれた俺は『はい』と言う他、選択肢は無かった。
「でも･･･迷惑になる」
少女はワンピースの裾を掴んでうつむいた。
『心配する事は無いよ。君は、私の側に居てくれれば良い。世話もするしね』
「・・・分かった」
『良し！じゃあ、ヘリに乗ろうか。二人とも』
『はい』
俺は歩くボスの後ろを黙ってついていった
パンと両手を合わせて楽しげに言うボスを見たのは何年振りだろうか･･･いや、多分見たことがないな。
「待って･･･」
俺とボスは止まり、少女を見た。
「ヨウ・・・私の、名前」
するとボスは『ヨウ』と言った少女の手を掴んで、ヘリに乗せた。
『可愛い名前だな』
それは、満天の星空、広がる荒野での出来事だった。
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XRYV2(プロフ) - 我ゾムファンさん» か、神作だなんて、あ、ありがとうございますすす (2019年4月7日 3時) (
レス) id: 6c86909f6a (このIDを非表示/違反報告)
我ゾムファン - これは神作になる予感…更新頑張ってくださいね！(*^^*) (2019年4月3日 11時) (携帯から) (レス) id: 63a416050e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：XRYV2 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/#nindex
作成日時：2018年11月27日 15時
