58章ー記憶ー ページ10
蒙恬「屯留へ行く？」
『うん。』
成蟜の妻、瑠衣の祖母の長寿の祝いのためだ
瑠衣に、Aに是非自分の故郷へ来て欲しい、そう言われたのだ
信「しっかし、あの成蟜にも奥さんいたんだな。なんか負けた気がする」
信が渋い顔をする
『宮廷の勢力は今ではほとんどは成蟜一派ってくらい皆から慕われてる。それに政と違った可愛さもあるし』
蕞の時もそうだ
彼に玉座を任せたのは正解だった
蒙恬「じゃあーさ、屯留に行く前に俺の買い物につきあってよ」
蒙恬は突然Aを誘う
信「おっ！なんだ蒙恬、なんか奢ってくれんのか」
蒙恬「いや信、お前は風月と留守番な」
ついでに風月も信に押し付ける
風月「……」
信「‥‥なんでだよ」
信と風月は顔を見合わせて不思議そうな顔をした
ーーーAside
彼は私の隣に並んで歩く。
私の歩く速さに合わせてくれていることに彼の優しさを感じる
この間の決闘観戦の事を思い出す。
視界を塞がれていたので表情は分からなかったが、引き寄せられた時に背中で感じた彼の鼓動が今でも残っている気がして
なんだかちょっと恥ずかしく感じる
遠くからこっちを見るなりキャーキャーと手を振る女の子がさっきから後を絶たない
『……いいの？』
「いーのいーの」
いつもは喜んで彼女達の熱意に応えてたのに今は気にも止めない
改めて彼を見ると戦場で血みどろの死闘をかいかぐってきたとは思えない優雅な雰囲気と気品を感じさせられる
彼のさらさらの栗色の髪が流れるようになびく
『ねぇ、蒙恬って昔わたしと剣の稽古みたいなのしたことあるよね…？』
「みたいなの、じゃなくて剣の稽古ね。
思い出してくれたんだ。あーよかった俺、忘れられたかと思った。」
彼は続ける
「でもあの頃は君が王女様だったなんて夢にも思わなかったけどねー」
彼は苦笑いする
『この前の決闘してる時に思い出した』
「…王賁の事は最初から覚えてたのに？」
彼は目線を合わせようとしない
『覚えてたっていうか、助けてもらったから。』
「え、いつ？」
『……盗賊だった桓騎将軍に拐われた時。私パニックになってたせいか、あの時の記憶がちょっと曖昧だけど』
「！……なるほどね、そーゆーことか」
『？』
彼は小さくハハッと笑い、何か言いたげだったがその後何も喋らなくなった
_____太陽が出ているのにポツポツと雨が降り始めた
すぐ、止むといいな
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のの９０９ - 夜間飛行士さん» 色々な作品、ありがとうございます・・・！ (2022年4月7日 21時) (
レス) id: 39b5b02acb (このIDを非表示/違反報告)
夜間飛行士(プロフ) - のの９０９さん» いえいえ、とんでもないです。嬉しかったです、ありがとうございます！！ (2022年4月6日 9時) (レス) id: 46d47b76d9 (このIDを非表示/違反報告)
のの９０９ - 夜間飛行士さん» ぜーんぜん大丈夫です。こっちこそごめんなさいｗ (2022年4月6日 7時) (レス) id: 39b5b02acb (このIDを非表示/違反報告)
夜間飛行士(プロフ) - のの９０９さん» ののさんいつもありがとうございます！！*❇︎ すみません、お誘いとても光栄なんですが、私が不定期＆かなり雑な人間ですので、せっかくお誘いいただいて申し訳ないのですがやめた方が御身のためです‥笑お誘いいただきありがとうございます(T_T) (2022年4月5日 22時) (レス) id: 46d47b76d9 (このIDを非表示/違反報告)
のの９０９ - これでみるの5回目だー (2022年4月5日 22時) (レス) id: 39b5b02acb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜間飛行士 | 作成日時：2019年10月12日 23時
