50章ー城守戦後ー ページ2
《蒙恬の部屋》
蒙武将軍と
楚の臨武君との一騎討ちに巻き込まれて
重症を負った蒙恬
Aは急いで彼の部屋へ向かう
広い部屋に一人で少し息苦しそうに眠っている
『蒙恬』
優しく話しかけるが
彼は目を開けない
傷だらけだが
生きてる
______ストンと
彼の横に腰を掛ける
彼の事が心配で飛び出してきたものの
蕞での攻防戦を終え身体共に疲れきってしまっていた
彼が生きてる
将軍たちの一騎討ちに巻き込まれたと聞いた
傷は深いが、ちゃんと生きてる
『生きててくれてありがとう』
もう誰も
別れたくない
花鳥。
花鳥はあの時、蕞の闘いの中で、その命を落とした
“俺を庇って敵の刃を受けてしまった”
そう政が言っていた
それが真実なのか
政が責任を背負っているだけなのか
あの時
意識を失っていたわたしには分からない
どっちにしろ私の大切な家臣‥いや友人は
もういない
いつもそばにいてくれた花鳥の明るい笑顔が
頭から離れない
“政を守ろうとして”
“花鳥を失った”
二人を守ることはできなかった
両方を手にすることは
できなかった
蒙恬「‥‥ん‥」
傷口が痛むのかたまに苦しそうにする
眠っている彼の右肩に
丁寧に巻かれた包帯からうっすらと
痛々しく血が滲んでいる
端正な顔立ちの彼の顔を
昔どこかで見たような気がするが
思い出せない
『早く良くなって』
そう言いながら
包帯の上に置いていた手を
ソッと離そうとした
その瞬間
___パシッ
『！』
彼は私の腕を掴む
蒙恬「…君が来るのを‥待ってたんだ‥」
苦しそうにしながらも少し笑う
蒙恬はチラッとこちらの様子を伺い
すぐに目を反らす
私の手を離し、ぐぅっと伸びをする
「あー、よく寝た…っつ痛ェ…」
彼はいつもの様子に戻っていた
でも傷は深い
きっと心配かけまいと無理してるんだろう
『じゃあ私、陸仙たちに知らせて…』
___ﾊﾟｼｯ
再度手を捕まれる
「いかないで」
流れるような栗色の髪のせいで
彼の表情は見えない
『…分かった』
「ありがと」
彼は心配する私の顔を見て、笑った
___午後の木漏れ日が窓から静かに差し込んだ
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のの９０９ - 夜間飛行士さん» 色々な作品、ありがとうございます・・・！ (2022年4月7日 21時) (
レス) id: 39b5b02acb (このIDを非表示/違反報告)
夜間飛行士(プロフ) - のの９０９さん» いえいえ、とんでもないです。嬉しかったです、ありがとうございます！！ (2022年4月6日 9時) (レス) id: 46d47b76d9 (このIDを非表示/違反報告)
のの９０９ - 夜間飛行士さん» ぜーんぜん大丈夫です。こっちこそごめんなさいｗ (2022年4月6日 7時) (レス) id: 39b5b02acb (このIDを非表示/違反報告)
夜間飛行士(プロフ) - のの９０９さん» ののさんいつもありがとうございます！！*❇︎ すみません、お誘いとても光栄なんですが、私が不定期＆かなり雑な人間ですので、せっかくお誘いいただいて申し訳ないのですがやめた方が御身のためです‥笑お誘いいただきありがとうございます(T_T) (2022年4月5日 22時) (レス) id: 46d47b76d9 (このIDを非表示/違反報告)
のの９０９ - これでみるの5回目だー (2022年4月5日 22時) (レス) id: 39b5b02acb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜間飛行士 | 作成日時：2019年10月12日 23時
