No.36 ページ37
(桜井)
それから私は完全に酔った美帆ちゃんに腕を引っ張られ、はるちゃんとめぐが座ってる間に座らせられた。
「ほらほら、アンタも飲みなさいよ！」
「そーだよA〜」
『はいはい。洋子さん、ウーロン茶お願い』
「あら、ウーロン茶でいいの？」
『うん、車だし2人を連れて帰らなきゃいけないから』
「…ごめんね、A。私も止めたんだけど……」
洋子さんにウーロン茶を頼み終わると、はるちゃんが申し訳なさそうに謝ってきた。
いやいや、はるちゃんは何も悪くないからね！？
『んーん、どうせ2人がはるちゃんの言葉に「大丈夫大丈夫〜」なんて言って飲んだんでしょ？』
「あはは……」
「ねぇ、A…？」
あちゃー、これは長いぞ。
はるちゃんと話していた私の腕にぎゅっと抱きつくめぐへと視線を向ける。
そこには何故か涙目で何かを訴えている。
「どうしたの？」
「……わたしってそんなに頼りない…？」
「…へ？」
「……頼りないんだよね。だってA、私の事頼ってくれないもん」
何を言ってるのだろうか、この子は。
なんて思っていたらトントンっと肩を叩かれ、はるちゃんの方に向き直る。
もちろん、めぐは抱きついたまま。
「白石先生、Aが全く自分に辛いとか泣きたいとか弱音を吐かないから不安だったみたいよ？」
「ほんとよ！あたしにも言わないんだから、ほんと何なの！？」
「え、えぇ…」
「あのねぇ、Aは昔からそう！ずっと一人で悩んで、ずっと自分を傷付けてばっか！あたし達はアンタの何！？仲間って言ったのはAじゃん！」
「私もそこは思うかな」
『はるちゃんまで……』
そんなに私は頼っていないだろうか、結構頼りすぎて迷惑かけてる方だと思っていた。
私は『そうかなぁ…』なんて言葉を濁してからウーロン茶を飲んで喉を潤す。
「…A」
「ん？」
「…私の事嫌い……？」
「え、何でそうなるの…？」
「……海外に行くのだって、高校生の時だって何も言ってくれなかった。幼馴染なのに、私はAに何もしてあげられてない……」
「白石先生……」
「私ね、Aに笑っててほしいんだ。だから少しでいいから……」
『めぐ？あー、寝ちゃった』
私に抱きついたまま寝てしまい、美帆ちゃんは「寝た！？」なんて言ってる。
はるちゃんは優しく笑って、めぐの頭を撫でている。
珍しっ！？
「白石先生、頑張りましたね」
全く何の話か私は分からず、首を傾げた。
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Yuri - 更新、楽しみにしています！ (2018年8月2日 21時) (
レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
柚希拓海(プロフ) - ☆ゆゆまる☆さん» ありがとうございます。すぐに確認し訂正させて頂きます。 (2018年5月27日 18時) (レス) id: 0d726a2806 (このIDを非表示/違反報告)
柚希拓海(プロフ) - みかさん» 返信遅くなりすみません。ありがとうございます、すぐに訂正します。 (2018年4月14日 18時) (レス) id: 0d726a2806 (このIDを非表示/違反報告)
みか - No.１８で「行ってたの」が「言ってたの」になってますよ (2018年4月2日 13時) (携帯から) (レス) id: cb44cdb910 (このIDを非表示/違反報告)
柚希拓海(プロフ) - 真衣さん» 感想ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2018年3月30日 14時) (レス) id: 0d726a2806 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚希拓海 | 作成日時：2018年3月20日 21時
