No.03 ページ4
(白石)
正直、目の前で微笑んでる彼女がいるのが信じられない。
7年前に何も言わずに突然海外へと飛んだ幼馴染が翔北の初療室でサポートに回ってくれた。
あの時、確かに視野が狭くて出血点がどこかわからなかった時いきなり目の前から手が出てきて視野が確保された時思わず顔を上げた。
その先には幼馴染の顔。
え、と驚きつつも『恵、見えた？』と聞かれて患部を見ればすぐに出血点が見つかった。
出血を止めるのが先だと思ってすぐに遮断し、出血を止めて今度は声が聞こえて、もう1度前を見ればやっぱり幼馴染がいる。
『あはは、久しぶり恵』
「え、あ、えっと、うそ……！？」
「え、ちょ、A！？」
「さ、桜井がいる！？」
「A先生！？」
緋山先生と藤川先生、そして冴島さんが声を上げる中、橘先生と三井先生は固まって何も言わない。
『橘先生に人手不足って聞いてアメリカから戻ってきちゃった！』
ぶいっ！っと言いたげにピースしながら満面の笑みを私に向けている。
「「「え、えー！？」」」
「お前、一言くらい俺に連絡しろよな！？」
『Surpriseって奴ですよ〜』
「うわ、無駄に発音いいし」
『7年もアメリカにいたんだよ？それなりに良くなりますよーだ、みーほちゃん』
確かに凄く発音良かったけど！
私は何度も目を擦って現実か、それとも夢なのかを確認する。
そんな私をみてAはクスッと笑って既に脱いでいた防護服や手袋をゴミ箱へと捨ててから私に抱きついてきた。
待って待って！？手袋とかまだ付けてるから服に血がついちゃうよ！
「ちょ、A血がついちゃうよ！？」
『だーじょぶ、だーじょぶ。』
いやいやいや、何も大丈夫じゃないからね！？
本当に綺麗な服についちゃうよ！
「冴島！白石からAを離すの手伝って！」
「はい！A先生、一旦離れましょう！」
『えー、どーしよっかなー？』
「「離れなさいよ！！(れてください！！)」」
藍沢先生はそんな雰囲気の中、フェローに患者を運ばせるように指示をしてくれた。
そう言えば久しぶりにAの『だーじょぶ』聞いたな。
それにAが戻ってきてくれたなら人手不足が解消されて救える人も救えるようになるし救えなかった人も救えるようになる、またこのメンバーで仕事が出来るって気づいた瞬間。
私はすごく嬉しくなった。
「A、お前まだ翔北の医者じゃないだろ」
『「あ。」』
その現実さえ無ければ平和解決だったかも。
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Yuri - 更新、楽しみにしています！ (2018年8月2日 21時) (
レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
柚希拓海(プロフ) - ☆ゆゆまる☆さん» ありがとうございます。すぐに確認し訂正させて頂きます。 (2018年5月27日 18時) (レス) id: 0d726a2806 (このIDを非表示/違反報告)
柚希拓海(プロフ) - みかさん» 返信遅くなりすみません。ありがとうございます、すぐに訂正します。 (2018年4月14日 18時) (レス) id: 0d726a2806 (このIDを非表示/違反報告)
みか - No.１８で「行ってたの」が「言ってたの」になってますよ (2018年4月2日 13時) (携帯から) (レス) id: cb44cdb910 (このIDを非表示/違反報告)
柚希拓海(プロフ) - 真衣さん» 感想ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2018年3月30日 14時) (レス) id: 0d726a2806 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚希拓海 | 作成日時：2018年3月20日 21時
