No.20 ページ21
(桜井)
飲み物を買いに自販機に行き、いつも買うカフェオレを買ってスタッフステーションに置いていた時、目の前に美帆ちゃんと藤川達が歩いていた。
これは後ろから驚かせって事よね。
あまり足音がたたないように走りながら、美帆ちゃんには肩を藤川は背中をどんっと押した。
「うわぁ！？」
「おわぁ！？」
『おぉー、ナイスリアクション！』
勢いよく振り返った美帆ちゃん文句を言われながら肩を揺らされつつも、私は笑う。
藤川は何故か丁度いいところに！とでも言いたげに私の名前を呼んだ。
「A！アンタねぇ勤務中なんですけど！？」
『ごめんごめんー。』
「お、桜井！お前も聞いてくれよ！」
『聞くのはいいけど、美帆ちゃんを止めてー』
暴走した美帆ちゃんを藤川に止めてもらい、今度は静かに二人の横に並んで初療室に入る。
そろそろヘリ戻るかな。
「あのな、吐いたんだよ」
『ん？』
「灰谷が、って付けなきゃ分からないでしょ」
『え、マジですか。』
「そ。しかもヘリの中で。灰谷だけに吐いたーなんてな」
『「ごめん、笑えない」』
ドヤ顔を決めてくる藤川に、私と美帆ちゃんで一瞥する。流石に笑えないや、本人いたらどーするの。って居たし。
「んで、どーしたの？」
『まさか、私が前に藤川にやった方法じゃないよね？』
「ん？まさかのそれだよ」
「え、どれよ」
え、あれ実践したんだ。
てか藤川、普段から飴持ってんの？
『あー。前にね藤川が乗り物酔いしないか不安だって言うから偶然持ってた飴を渡して、舐めながら遠く見てれば大丈夫って言ったの』
「それを偶然思い出して灰谷にやったら、めちゃくちゃ素直に遠く見て飴舐めてやがるんだ、アイツ」
藤川がちらっと観た方向に視線を持っていけば、胃痛を起こしたのか痛そうに顔を歪めて辛そうにお腹に手を当ててる灰谷先生。
胃痛って辛いよね。
「子供か」
『あはは…そう言えば今日のヘリ担は？』
「藍沢と横峯」
「うわ、やらかしそ」
『あ、だからか』
「なにが？」
『いや、横峯先生に桜井先生飴持ってますか？って聞かれた理由が分かったなーって』
なるほどねーなんて私が一人で納得していたなら、美帆ちゃんから凄い深いため息が聞こえて、藤川は笑っている。
「絶対舐めてんじゃん」
「だな、しかも桜井に聞くあたりビビったな」
『それ、私喜んでいいの？』
そう言ったと同時にヘリから無線が入り、同時に意識を切り替えた。
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Yuri - 更新、楽しみにしています！ (2018年8月2日 21時) (
レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
柚希拓海(プロフ) - ☆ゆゆまる☆さん» ありがとうございます。すぐに確認し訂正させて頂きます。 (2018年5月27日 18時) (レス) id: 0d726a2806 (このIDを非表示/違反報告)
柚希拓海(プロフ) - みかさん» 返信遅くなりすみません。ありがとうございます、すぐに訂正します。 (2018年4月14日 18時) (レス) id: 0d726a2806 (このIDを非表示/違反報告)
みか - No.１８で「行ってたの」が「言ってたの」になってますよ (2018年4月2日 13時) (携帯から) (レス) id: cb44cdb910 (このIDを非表示/違反報告)
柚希拓海(プロフ) - 真衣さん» 感想ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2018年3月30日 14時) (レス) id: 0d726a2806 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚希拓海 | 作成日時：2018年3月20日 21時
