キミの存在価値。1 (ページ31)

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パニック4 ページ31

詩side

あれから、眠れない日が続いていた。

オールくらいで体調を崩すほど身体は弱くないと思っていたのに、

怠さに動悸に吐き気。

あとついでに食欲が落ちたかな。

自分でも驚くほどの目の下のクマ。

自分でも驚くほど冷たい手。

自分でも驚くほどの恐怖。

どうして眠れないのかも分からない。

どうして食欲がないのかも分からない。

どうして怯えてるのかも分からない。

何が怖いのかも分からない。

いつもはこんなんじゃないのに。

どうして簡単に思い出してしまうの…？

一つ思い出してしまうと、

坂道を下るように

次から次へと蘇る

昔の記憶。

待って。

まだ一つも整理できてないよ。

怖い。

怖いよ。

また戻ってしまうの？

何もかも信じられなくなって

全ての感情を押し殺して

大丈夫じゃないくせに

"大丈夫だよ"って

"何でもないよ"って笑う日々に。

あぁ、また先生たちに怒られちゃうかな。

また先生たちに迷惑かけちゃうかな。

先生たちのことは信じていたいんだけどな。

なんか、ちょっと疲れちゃった。

詩「…っ」

カチカチと音を立てて

手首に現れる

鮮やかな赤

もっと。

もっと。

もっと切りたい。

楽になりたい。

自分が"自分"で無くなるような気がした。