キミの存在価値。1 (ページ18)

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聞かせて？2 ページ18

智side

5つの診察室にある椅子は、全て医師と患者さんが向き合う様に置かれている。

ナオちゃんを患者さん用の椅子に座らせた。

智「前も飲んでたみたいだね。錠剤は飲める？」

コクン

智「良かった。今回もエチゾラム錠にするね。

しんどいなって思ったら早めに飲んでね。

ただ、眠気とふらつきが起こりやすくなるから、テストとか式典がある日は保健の先生に相談してね？

後で診断書、作っておくから。」

コクン

智「じゃあ、おしまい！」

ナオ「え？」

智「お薬のお話は、ね？

ナオちゃん、他に苦しいことない？

詩ちゃんのこととか。」

ナオ「・・・。」

また俯いてしまったから、

また今度かなぁと思っていたら。

コクン

小さく頷いてくれた。

ナオ「...元々、2人は詩ちゃんのグループだった。

詩ちゃんと、アンとシズカの3人。

でも、いろんな噂が広まってから、2人はウチのグループに来たの。

ウチの悪口を詩ちゃんが言ったって聞いて声が出なくなって、2人はまだそれを怒ってるんだ。

だから、詩ちゃんに酷い事を言ったの。

止めようと思ったけど、悪口言ったのは詩ちゃんだし、そのせいで孤立してもウチは悪くないし、

...自業自得なのかなって。

もう、わかんないよ...。」

なるほどな...。原因はこれか。

智「辛い事教えてくれてありがとう、ナオちゃん。

今度は苦しくなる前にここにおいで？

勿論、僕らとおしゃべりしに来るのもいいよ。

詩ちゃんとは、お互いに会うのは苦しいだろうから、次来る時は電話ちょうだい？

僕は、詩ちゃんも、ナオちゃんも助けたい。

一緒に頑張ろう？」

ナオ「...先生。

女の子って、難しいね。」

ポロリと、

一粒の涙が、ナオちゃんの頬を伝っていった。

ナオ「ありがとうございました。」
アン「先生、ばいばい！」
シズカ「・・・(ぺこり)。」

智「お大事にね～。」

3人を見送った後、診察室1に戻り、椅子に腰掛けた。

智「ふぅ...。」

そういえば、

"あの子"も似たようなこと言ってたっけなぁ...。

"女の子ってむずかしいんだよ、智にぃ！"

"あの子"は今、どうしてるだろう。

どこかで元気にしてるだろうか。

どこかで笑ってるだろうか。

なぁ、麻歌...。

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更新遅くなりました！！

麻歌(あさか)とは誰なんでしょう？

作者にもわかりません←