キミの存在価値。1 (ページ17)

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聞かせて？1 ページ17

智side

詩ちゃんを雅に任せて、僕と和で3人を談話室に連れてきた。

和「右から急患のナオちゃん、お友達のアンちゃん、シズカちゃん。

俺、診察あるから後よろしくね？智にぃ。」

智「ん、わかった。

・・・和。」

和「ぅん？」

智「・・・誰も責めてないからね。」

和「・・・ん。」

ガララ...

和は悲しそうに頷いて、談話室から出て行った。

もし3人が、詩ちゃんに何かしていても、和のせいではないよ？

帰ったら話聞かなきゃね。

アン「せんせー？お話ってなに？？」

智「あぁ、そうだね。始めようか。

さっきはびっくりしちゃったよね。

アンちゃんの知り合いだったのかな？」

3人「・・・。」

ちらっ

アンちゃんは左右の2人に目配せして、"言っていいの？"みたいな感じかな。

ナオちゃんは、ただ下を向いているだけ。まあ、後で薬の説明の時に1:1で話を聞こう。

問題は、

シズカちゃんだ。

目に表情が見えない。何を考えているのかわからない。

アン「わ、私ね！2人はアンって呼ぶけどアンズって言うの！

せんせーにはアンズって呼んで欲しいなぁ～♡♡」

シズカ「アン、今、その話要らないでしょ。

場違いなことしないでよ、恥ずかしい。」

アン「あっ、ご、めんなさい、シズカちゃん...。」

てっきり、ナオちゃんがリーダー的な存在だと思ってたんだけど、、、

仲良し3人組、では無さそうだね。

智「シズカちゃん、怒らないであげて？

僕は気にしてないから。

アンズちゃんね？わかった、覚えておくよ。」

アンズ「あ、ありがとう、先生...。」

シズカ「・・・詩ちゃんとは同じ中学だったんだ。ウチら、中学から3人一緒なの。

久しぶりに会ったから少しお話しただけだよ。」

うーーーん、、、

アンズちゃんに怒ったことで、少しシズカちゃんの表情が見えたけど、また表情隠れちゃったし、

これ以上は言えない。

って感じだね。もう終わろう。

智「そっか。教えてくれてありがとう。

時間少し遅くなっちゃったね。

ナオちゃんにお薬の説明したいから、2人はここで待っててくれる？

ナオちゃんは僕の診察室に行こうか。・・・おいで。」

ナオ「・・・はい。」

ピッ

談話室のカメラのスイッチを入れて僕らは部屋を出た。

ごめんね？少しだけ、話聞かせてね。

ガララ...

空色の診察室1のドアを開けた。