第26話:クズの書類探し ページ30
バァン！！
ここに来てから、この音何度聞いたかなぁ…。
そんなことを考えていると、
聞こえてきたのはいつものセリフ。
tn「あのクズどこ行ってん！！！」
em「わっ、トントンさん。また大先生を？」
tn「ホンマくそやわ…どいつもこいつも」
スッと顔を上げたトントンさんの目元には
大きな隈が…。
また徹夜明けだろうか。
『あ、の…大先生でしたら行き先に心当たりがあるので探して来ましょうか』
tn「え…Aが？ええの？」
『トントンさん疲れてるようですし…代わりに、探しに行ってる間は仮眠室で寝て下さい』
そう言うと、トントンさんは少し考えてからへにゃっと笑った。
tn「そか…お言葉に甘えさせて貰うわ。ただ、外に出るんやったら気をつけてや？グルさんから正式に許可が下りとる訳やないから」
頷いて、私は図書室を後にした。
やってきたのはやはり城下。
ここの公園で、大先生は女の人に会う約束の筈。
３時頃って事は、あと5分……。
『あ』
公園のベンチ前で、見覚えのあるスーツ姿の男の人が女の人に手を振っている。またこの人は…。
半ば呆れ気味に、大先生の後をつけた。
トントンさんが言っていたのは、
書類の提出に対する催促と、任務の報告書。
取り敢えず二人が別れるのを待って、
帰り際に話せば大丈夫かな。
尾行するのは慣れないけど、
なんせ私は幽霊だ。
足音しなければ、幽体では認識されない。
暫くすると、女の人と大先生は
ぐるぐる城下を一周し、ある店の裏手にある路地へ入って行ってしまった。
『何の話を…？こんなとこまで……って』
二人の歩いて行った路地の床を見た私は
恐怖の声を漏らした。
『これ……血……？』
嘘、何で……。
これ、大先生の？
それとも女の人？
大先生は誰かを傷つけることは無い、
なら…
『…大先生の、血』
刺された…？
女の人は何かの機会を伺ってた。
それが大先生を殺す為だとしたら…？
誰かに伝えなきゃ…
でも…大事にしたら目立つ。
なるべく目立つ事の無いようにって、トントンさんに言われてるのに…っ。
この出血量は流石に危ない。
どう、しよう。
嫌だ、私だけじゃ…無理だ。
このままじゃ…！
壁に頭を預け、ずるずると崩れて蹲る。
何も、出来ない…。
？「何、しとるん？」
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Yuzu・Neko(プロフ) - ゼロさん» ありがとうございます。頑張りますねっ(｀・ω・´)☆ (2020年2月18日 7時) (
レス) id: 1898adb7ec (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - 柑橘系と猫さん» いえいえ、こちらこそ小説を楽しませてもらってますので！これからも、無理しない程度に更新頑張って下さい！！ (2020年2月18日 0時) (レス) id: f5adb14e6d (このIDを非表示/違反報告)
柑橘系と猫(プロフ) - ゼロさん» わ、本当です。気付きませんでした( ﾟﾛﾟ)!!わざわざありがとうございます、感謝です(* ´ ▽ ` *) (2020年2月17日 17時) (レス) id: 197a9d35a4 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - 細かいのですが、第9話の1番最後…「止まってだ」になってます…恐らく「止まってた」と書きたかったのではないでしょうか？ (2020年2月17日 10時) (レス) id: f5adb14e6d (このIDを非表示/違反報告)
Yuzuneko(プロフ) - マヨネーズさん» コメントありがとうございます！凄く嬉しいです。よっしゃ！頑張って続き書くぞ(●’∇’)♪ (2020年2月11日 7時) (レス) id: 197a9d35a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柑橘系と猫 | 作成日時：2020年2月7日 20時
