避難 ページ19
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沖「ッ、いちいちうるせェんだよテメーは」
「総悟くん、もっと自分の体を大切に!」
沖「……」
「自分が生き抜く為に私を利用するんじゃなかったのかい!」
沖「……」
「さ」
沖「それはねェ」
「いやよくわかったな」
“さては私の事好きなんですか?”と聞こうとしたら、一文字で遮られた。瞬殺。
「あー、総悟くんの良い匂いがする……ずっと嗅いでたい」
沖「怖ェよ」
「でもやっぱりダメだよ」と上着を返そうとするも「暑いから」の一点張り。
そんな訳ない。今はどんなに着込んでも寒い状況である。
頑なに上着を着ようとしないからどうにか私がご奉仕しなきゃな……と考える。
「あっ、私どっか屋根がある場所ないか見てきますよ!」
沖「ダメだ。今は嫌でも一緒にいねェと」
その言葉、嬉しいけど、嬉しくない。
でも、どうしよう。
……
悩んだ末、結局2人で屋根のある場所を探してみる事になった。
不幸中の幸いか、そんなに歩かずに、1つの空き家のような場所を発見した。
風に当たらないだけで感じる寒さはだいぶ変わるから、迷う事なくそこに入る事にした。
「ああ総悟くん、もう私あったかいから、暑いから、これ返すよ」
沖「いやいい」
“あったかい”とは言い難いけど、外にいるより何十倍もマシだった。
それより総悟くんの体調が気になって仕方ないのだ。
「じゃあもう、ちょいと失礼します!」
沖「は?……いや、何してんの」
総悟くんの腕や背中をたくさんさすってあげた
摩擦であったかくなるよう精一杯力を込めて。
「総悟くんに風邪引かれるのが一番嫌だ!あったかくなれーっあったかくなれーっ」
沖「……」
「あわよくば火が出てしまえ!」
しばらく続けてだんだん手の筋肉が疲れてきた頃、総悟くんが私の手首をガシっと掴んだ。
「ああ。もうすぐで火出そうだったのに」
沖「出る訳ねーだろ。……もうあったかい。あったかいから、お前寝ろ」
「えっ」
どうしてそんなこと言うのだろう
でも実を言うともうさっきから睡魔の限界が押し寄せていたのだ
でもだからって寝るのは……
沖「何かやばくなったりしたら叩き起こしてやるから」
「でも……っ」
沖「寝なかったらぶち殺す」
「オヤスミナサイ」
総悟くんの近くでゴロンと横になってみた
その瞬間一気に眠気が襲い、数秒で夢の中へ入ってしまった。
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後輩K - これ面白いですね!わたし好きです! (2016年5月30日 21時) (レス) id: f6c1d76e68 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - アヤネさん» 嬉しいですありがとうございます(T ^ T)更新頑張りますね! (2016年3月14日 21時) (レス) id: 4f2cc3a92c (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - レイさん» うれしいです!私もイチャイチャさせたいです!(笑)ありがとうございます! (2016年3月14日 21時) (レス) id: 4f2cc3a92c (このIDを非表示/違反報告)
アヤネ(プロフ) - 来ちゃいました~!万事屋に来た可愛い小娘のときのリクエストに似ていて勝手にうれしくなっちゃってます笑やっぱゆずさんのかく小説は最高ですね!更新楽しみにまってます!! (2016年3月14日 2時) (レス) id: db2705815e (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - お邪魔します!前回の作品から読ませてもらってます!お話とても面白いです!沖田さんと夢主ちゃんのイチャイチャ早く見たいです!絶対可愛い!これからも無理せず更新頑張って下さい!楽しみにしてます(*^^*) (2016年3月13日 22時) (レス) id: 4800545bee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作者ホームページ:http://yuzuhomepage
作成日時:2016年2月23日 11時