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マサイには先に帰ってもらった。

仕事もあるし申し訳なくて。

一緒にいるよって言ってくれたけど、なんとか帰らせた。

1人になりたくて。

現実を受け止められなくて。

このままだと自死してしまいそうで怖かった。

これも、私の人生の運命だというのなら、きっと。


神様は意地悪だ。


今更気づいたって遅いし、何もできない。

だから、神様を憎む。

この目を私に与えたのも、不思議な力をもたらしたのも。

全て。


「神様なんて、いないんだ…」


私は1週間、東京の家に閉じこもった。

その後は3ヶ月間仕事を休み、その間で実家の掃除をした。

時々Fischer'sのみんなが手伝ってくれる時もあった。

私を励ますために面白い話もしてくれた。


「これ持つよ!」

「えっ、ありがと」


空気が暗くならないように。

私も笑顔でいようと思ったけど。

急なことで心は晴れなかった。

そのことにマサイは気づいてるみたいで。


「A、ちょっと休んだら?」

「…うん、そうする。ごめん」

「大丈夫だよ」


そう言ってぽんぽんと優しく撫でてくれる。

私は、みんながいないとダメだなぁ。

休むことに反対する人もいない。

しっかり前を向いてるお魚軍団。

泳ぐことをやめない。

私は…?

私はただ、そのお魚たちを見つめて、歩みを止めた。

止まってしまった。

こういう時こそ、自分の心に聞いてしまう。

神様はいないって完全に信じなくなったわけじゃない。

だって会ってるから。

みんなの神様はいなくても、私だけの心の神様はいるから。


「ねぇ神様。私は、どうしたらいいの?」


脳裏にあの景色が浮かぶ。

心の中で何かが叫ぶ。


“ここに行きなさい”


「わかった」


これが、私の答え。

○謎への扉○→←。



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せいら/うおたみん(プロフ) - 愛恋さん» 返信ありがとうございます!短編集!そちらも楽しみですがまずはこのお話の続きが楽しみです!!これからも応援してます^^ (2019年12月4日 0時) (レス) id: 7f727240ff (このIDを非表示/違反報告)
愛恋(プロフ) - せいら/うおたみんさん» コメントありがとうございます!もしかしたらおまけみたいな感じで短編集で出すかもしれないです!楽しみにしててください^^* (2019年12月3日 7時) (レス) id: a1456b30f6 (このIDを非表示/違反報告)
せいら/うおたみん(プロフ) - 次の小説楽しみです!R1○は私は入れてもらいたいですが(おい)どちらでもいいと思います! (2019年12月3日 4時) (レス) id: 2c14e8117c (このIDを非表示/違反報告)
愛恋(プロフ) - 妖艶なる幻惑の魔術師さん» そう言っていただけて本当に嬉しいです!ありがとうございます。新しい小説は来年からになるかもしれないですが、楽しみにしててください^^* (2019年12月2日 23時) (レス) id: a1456b30f6 (このIDを非表示/違反報告)
愛恋(プロフ) - 瑠奈さん» 短編集ですか!そうしてみます!ご意見ありがとうございます! (2019年12月2日 23時) (レス) id: a1456b30f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ごはん。 x他3人 | 作成日時:2019年10月31日 23時

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