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手のひらには何枚かの薔薇の花びら。
3枚。
でもなんで3枚なんだろ？
Fischer's全員には渡っている。
しかも、持っていても消えない。
「花びら、消えてないね」
「うん…」
「ねぇ、あれ…」
モトキが指さした方向を見る。
私たちが逃げてきた場所。
そこが全部、黒くなっていた。
花も枯れて色がない。
「なんで？」
「……」
これは私の心。
もやもやとする感覚が。
曖昧な気持ちのまま、私は進んだ。
「…行こう、大丈夫だよ」
本当は自分でも気づいていた。
心が蝕まれていくことを知っておきながら、みんなを守ろうとしてる。
でもそれでいいや。
大丈夫。
シルクside
それからしばらく歩いた。
でもおかしな事がひとつ。
明らかにAの様子が変。
俺らが話しかけても適当な答え。
ぼーっと一点を見つめてる感じ。
「なぁ、A大丈夫なのか？」
彼氏でもあるマサイに聞いてみる。
マサイも同じことを考えてるだろ。
「なんか、んー…俺もわっかんねぇ」
やっぱり。
マサイも悩んでた。
ダホは気づいてないな。
疲れた顔で息を切らしながら歩いてる。
まるで熊だ。
夜だと射殺されるぞ。
「あのさ、シルク」
「ん？」
「ここってAの心だよな」
「おう、」
「黒いのって…心が無くなってる、とか？」
その説もある。
マサイの目には涙が浮かんでいる。
助けてやりたいんだろうな。
どうにかしてあげたいって。
それはみんな同じだよ、マサイ。
「Aを見守ろう？」
「…うんっ、」
今までで聞いたことないか細い声。
俺は優しく背中を叩いた。
「今日はこの辺にしようか」
ふとAが口を開いた。
確かに、体内時計では何時間も歩いてる気がする。
「ん、そうだな」
みんなで円をつくり、手を繋ぐ指示を出される。
するとAが魔法をかけ、外に出た。
上を見上げれば、霧のカーテンが。
「ありがとう。また今度」
「おう！いつでも来いよ！」
「なぁA」
「ん？」
マサイがAを呼び止める。
「今日は一緒にいたい」
「…わかった」
俺と目が合う。
「いいよ、残りのメンバーで撮っとくわ」
「悪いな、シルク」
「Aの為だろ？」
また泣きそうになるマサイ。
それを堪える声でありがとうって言った。
お前は立派な彼氏だよ。
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せいら/うおたみん(プロフ) - 愛恋さん» 返信ありがとうございます！短編集！そちらも楽しみですがまずはこのお話の続きが楽しみです！！これからも応援してます^^ (2019年12月4日 0時) (
レス) id: 7f727240ff (このIDを非表示/違反報告)
愛恋(プロフ) - せいら/うおたみんさん» コメントありがとうございます！もしかしたらおまけみたいな感じで短編集で出すかもしれないです！楽しみにしててください^^* (2019年12月3日 7時) (レス) id: a1456b30f6 (このIDを非表示/違反報告)
せいら/うおたみん(プロフ) - 次の小説楽しみです！R1○は私は入れてもらいたいですが(おい)どちらでもいいと思います！ (2019年12月3日 4時) (レス) id: 2c14e8117c (このIDを非表示/違反報告)
愛恋(プロフ) - 妖艶なる幻惑の魔術師さん» そう言っていただけて本当に嬉しいです！ありがとうございます。新しい小説は来年からになるかもしれないですが、楽しみにしててください^^* (2019年12月2日 23時) (レス) id: a1456b30f6 (このIDを非表示/違反報告)
愛恋(プロフ) - 瑠奈さん» 短編集ですか！そうしてみます！ご意見ありがとうございます！ (2019年12月2日 23時) (レス) id: a1456b30f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ごはん。 x他3人 | 作成日時：2019年10月31日 23時
