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ページ46

体を起こさないといけない。

でも辛さで起き上がれない。


「Aっ!」


急いで私の部屋に来たのか、息が荒いマサイ。

起きようとする私を、いいよって止めてくれる。


「心配かけたくない、の…」

「いつもなら行く!って元気に返事するAが急に来ない時点で、心配するっての」


心配しないでよ…。

大丈夫だから。

それでも甘えたくなる私の心は弱いんでしょうか?


「マサイ…?」

「ん?なんか欲しいもんある?」

「…ぎゅってして」

「ん、おいで」


手を広げて待ってくれる。

私はだるい体を起こしてマサイにくっついた。

でも私のだるさで、マサイも一緒にベッドに入った倒れ込む。


「はぁ…こほっ、」

「雨ん中、もう行くなよ?もっと俺を頼れよ」

「ん、ごめんなさい…」

「それでいい」


そうやって笑いながら私の頭を撫でる。

その気持ちよさと抱きしめられる暖かさで、眠くなってくる。


「ありが、と…」


途切れる意識の中で、精一杯言った言葉。

届いてるといいけど。


「大好きだよ」


その言葉で、眠りについた。









目を覚ましたのは、結構遅くて。

寝返りを伐って、スマホで時間を確認する。

20時だった。

結構寝てた。

だるさはマシだけど。

ベッドの端には、マサイが突っ伏して寝ていた。

ソファーで寝ればいいのに。

こんな時間まで…。


「マサイ、ごめんね」

「…んん、あ、起きた?」

「こんな時間まで……」

「え?あぁ、大丈夫。今日撮影夜遅くだから。仮眠できて良かった」


プラスに考えてるようだけど。


「風邪うつってるかもよ…?」

「Aのならうつっても大丈夫」


あまりにも真剣な目で言うから笑っちゃった。

うつった時は私が看病しないとな。

ふとキッチンを見ると、鍋があった。

優しすぎる。


「もう大丈夫だよ、ありがと」

「ん、じゃあな」


玄関で見送る。

靴が1つ減るんだなぁ…って思ってると、マサイの顔が近い。

絶対、目赤いな。


「お休みのキス、忘れてたわ」

「っ…もうっ!///」


熱上がっちゃうよ…。


「おやすみ」

「おやすみ、マサイ」


ドアが閉まった時、ぺたんと崩れ落ちた。

夜は家にいれないでおこう。

そう思った。


「心臓がもたないや…」






୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧

フィッシャーズタグ関連作品2位

過去総合95位


皆さんのおかげです。ありがとうございます!


2019/10/27 愛恋

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ゆりりん(プロフ) - 愛恋さん» 楽しみですー! (2019年10月30日 7時) (レス) id: 638a835745 (このIDを非表示/違反報告)
愛恋(プロフ) - ゆりりんさん» マジですか!ありがとうございます!続編では歌い手さんも出す予定なのでぜひ楽しみにしててください! (2019年10月30日 0時) (レス) id: a1456b30f6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - わたし、歌い手×Fischer'sが大好きで(笑)、すごい楽しく読ませてもらってます〜(*^^*) (2019年10月29日 23時) (レス) id: 638a835745 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 愛恋さん» ありがとうございます(*T^T) (2019年10月27日 19時) (レス) id: 638a835745 (このIDを非表示/違反報告)
愛恋(プロフ) - ゆりりんさん» マジですか?!ありがとうございます!全然、いつでもコメントしてください! (2019年10月27日 17時) (レス) id: a1456b30f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さな x他3人 | 作成日時:2019年10月11日 18時

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