男9割女1割 ( kj8 ) (ページ16)

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「なんでもクソもないやろ。」

「アホかお前は。」

「なんでここまで無理すんねん。」

「馬鹿みたいに罵声浴びせられてばっかやのに、」

「辞めたってええのに、なんでそれでもここまで悪なるまで耐えて」

「そうなってまでなんでここにいようとするん？」

そう言ってきたのは、メンバーになると話をした日一番最初に嫌やと声を上げた渋谷すばるだった。

少し怖くて目を合わすことが出来ない。
ぎゅっと布団を握って俯いたまま話す。

(ここが、私の居場所だって思うから。)

(初めて頑張りたいって思ったの。)

(誰にも認めてもらえなくて辛くてしんどくてやっぱり辞めようかなって何度も思った。)

(でも、ここで辞めちゃったら自分に負けたことになるって。)

(だから、絶対にみんなに認めてもらってこの9人でデビューしてドームのステージに立つんだって。)

(そう思ったの。だから、絶対に辞めない。)

気づいた頃には涙をぼろぼろ流しながらみんなの顔を見ながら話していた。

その顔を見て少し顔を歪ませて

「ふーん。」

「でも俺はまだ認めないからな。」

「クリスマスのコンサートでお前の根性見てからや。」

「まあ、倒れん程度に頑張れよ。」

そう言って渋谷すばるは医務室を出ていった。