52.灰の掃除って割と真っ黒になるよね ページ4
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主「ここは…掃除をしないといけませんね」
埃まみれのこの場所では、妖精も落ち着いて眠れないだろう。
小狐「今日は鍛刀ではなく刀探しですから、掃除はまた後日でも良いのではないでしょうか?」
主「…いえ、今日掃除します。その方がここで眠る妖精たちも安心するでしょうし」
たすき掛けをしながら小狐丸さんを見るとしょうがないなという風に微笑んでくれた。優しい。
小狐丸さんに、床に散らばってる資材等を片付けて貰っている間に埃を被っている炉を掃除する。
埃を払って炉内の灰を掻き出していると、灰搔き棒にコツンと何かが当たった。
主「ん……なんだこれ…」
手を差し入れると僅かなでっぱりがあるのが分かる。指先に力を込めて引っ張るも重くてなかなか引き寄せることができない。
主「ん〜〜〜、届かない」
小狐「主様、どうなさいました?」
主「何かあるみたいなんですけど、分からなくて……なんだろう、これ……」
小狐丸さんが場所を代わってくれ、炉の中に腕を突っ込んだ。
主「取れそうですかね?」
小狐「少々お待ちくださいね」
小狐丸さんはしばらく炉の中をゴソゴソしていたが、難しい顔をして腕を戻した。
小狐「主様、多分これは主様にしか分からないものかと思われます」
こん「特殊な術がかけられた痕跡が確認されました。前々代の審神者の霊力ですね」
主「もしかして正解引き当てちゃったのでは?」
こんな所に術をかけてまで隠したかったものがあるってことは、次の刀剣男士の手がかりなんだろうな。
そして僕が引き抜かないといけないやつなんだろうな。
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53.襲撃→←51.#うちのこんのすけって実はめちゃくちゃ有能なのでは
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作者名:佑菜 | 作成日時:2019年5月10日 1時