39.焦げかけた焼き魚って香ばしい匂いするよね ページ40
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その後、出来上がった朝食を皆に運んでもらうと、さすがに全員は食卓につけないとなったので、僕と小狐丸さんと一期一振さんが台所で食べることになった。
短刀の方々からブーイングがあがったが、気にしたら負けだと思っている。
「「いただきます。」」
一期一振さんは、朝食に手をつけずにこちらを見ている。
貴「何かついていますか?」
一期「え?あぁいえ……なんでもございませんが…」
小狐「食べないのなら私がいただくとしましょう。」
小狐丸さんが一期一振さんの卵焼きを一つ盗った。
貴「こ、小狐丸さん…!」
小狐「一期一振殿、この朝食はぬしさまが我々のために早起きして作ってくれたのです。今朝からは小さなお客人たちと、そのご兄弟がくるからと、いつもより多めに。」
さっき、僕が薬研藤四郎さんにしたみたいに、卵焼きを一期一振さんの口に押し込む小狐丸さん。
一期「………美味しいです。」
小狐「そうでしょう?ぬしさまの作る料理はなんでも美味しいのですよ。」
一期一振さんが箸を手に取ったところを見て、僕も少し焦げかけた焼き魚に取り掛かった。
居間の方からはわいわいと賑やかな声が聞こえてくる。
「あー!包丁!俺の卵焼き!」
「油断するほうが悪いんだよ〜!」
「五虎退、味噌汁こぼさないように気をつけろよ。」
「は、はいっ!」
「鳴狐!?さすがに虎殿は魚の骨は食べないかと!」
貴「ふふっ、貴方の弟さんたちは優しい良い子たちばかりですね。」
一期「…えぇ、私の…自慢の弟たちでございます。」
にこにこと嬉しそうに笑う一期一振さんを見て、この兄弟は本当にお互いを大切に思っているんだなと実感した。
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佑菜(プロフ) - 五月七日さん» 応援ありがとうございます。話の続きを待たせてしまって申し訳ないです。 (2018年10月24日 12時) (レス) id: 4551e98c94 (このIDを非表示/違反報告)
五月七日(プロフ) - 凄く面白いです!応援してます!更新待ってます! (2018年10月5日 20時) (レス) id: dbeede1e64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佑菜 | 作成日時:2017年4月23日 18時