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カリスマブラザーズ ジロー_いろ ページ24

佑side


私は、この国が嫌いだ。


お金を持っているひとが優遇され、学歴が人生を左右する。


テレビを付ければ暗いニュースか、ひとを蔑むワイドショー。


ネットに逃げても結局は自慢や僻みばかり。


どこもかしこも自己中心的なひとで溢れている。

ああ嫌だ。


私もこんな国も、何もかもが嫌い。

そう思って過ごしていた毎日は灰色に薄汚れていた。



「っ!」

電車に乗っていたある日。

誰かに太ももを撫でられたような気がした。


気のせいではなく、確かに私の背後に立っている中年男性の手が私の太ももを撫で回していた。


痴漢だ。


「っやめて下さい…」

小さく抵抗してみるが、一向に止める気配はない。

周りに助けを求めても、知らん顔。


絶望しかけていたその時。


「!お待たせ〜」


電車に乗ってきた金髪のお兄さんが声をかけてくれた。

すごく助かった。


ジ「次の駅で降りて」

お兄さんが耳打ちしてくれた。


そんなお兄さんの存在が、日本に失望しきっていた私に光をくれた。



ジ「怖かったよね。よく頑張った。」


そういって頭を撫でてくれるお兄さん。


「あの、お名前だけでも教えてください」


ジ「ジローだよ。名前は?」


「佑です。助けてくれて、本当にありがとうございました。」


ジローさんは、私の頭をずっと撫でてくれた。


「なんでそんなに撫でてくれるんですか?」


ジ「佑ちゃん、まさか自分が泣いてるのに気づいてないの?」


どうやらわたしは泣いてるらしい。


「ジローさんが優しすぎたからかな。」


ジ「俺が泣かせたみたいじゃん。でももっと泣いていいよ。」




そう言って優しく微笑んだジローさんはとてもかっこよくて。

私の世界が一気に色づきはじめたみたいだった。

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設定タグ:youtuber , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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“何” - 月夜さん» リクエストありがとうございます!今あるリクエストを書き終わってからなので少し遅くなるかもしれませんが書かせていただきたいと思います! (2018年1月25日 21時) (レス) id: 1e43368747 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - “何”さん» リクエストいいですか?メンバーにデレデレしながら彼女の話をしている、としみつお願いします。夢主は一般人で清楚系で。 (2018年1月23日 22時) (レス) id: 8724e14dbe (このIDを非表示/違反報告)
“何” - 雪丸さん» 了解です!他のメンバーもシチュエーションが浮かんだらどんどんコメントしちゃってください! (2018年1月23日 21時) (レス) id: 1e43368747 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - ありがとうございます! (2018年1月23日 17時) (レス) id: 0558717fe2 (このIDを非表示/違反報告)
雪丸 - “何”さん» 早速チハヤくんを書いてくれてありがとうございます!もちくんしか頭に浮かばないんですが、先輩と後輩の関係で帰り道に告白みたいな感じのシチュエーションが読みたいです!!お願いします!!!! (2018年1月22日 23時) (レス) id: 40ad3c5533 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:“何” | 作成日時:2017年11月30日 22時

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