・(将吾side) ページ33
放課後、たまたま居た部室にAちゃんが入ってきて
そのタイミングで出ていこうか、少し迷ったけどやめた
『何歌おうかな…、』
って呟くのが聞こえたから
なんだか今日は、歌に癒されたかった
いや、Aちゃんの歌にっていう方が正しいのかな、
俺の方には音は聴こえない
Aちゃんのいる方に目をやると、イヤホンをつけてた
“行きたいよ 君のところへ
今すぐ駆け出して 行きたいよ
真っ暗で何も見えない 怖くても大丈夫”
プラネタリウム、懐かしいな
どうしてこうも、Aちゃんの声ってスッと心に入ってくるんだろ
今の俺にはこんなに優しい声も、涙を誘うものになってしまう
後輩がいるところで泣くのはなぁ、
そう思って泣くのを我慢してると、足が机の足にぶつかってしまった
ガタッ
『えっ……』
とAちゃんが驚いてるのが分かる
ここにいるのを明かさざるを得なくなった俺は、この状況を利用した
将吾「これからさ、こうして放課後、俺がギター弾くからそれに合わせて歌って欲しい!」
最初は驚いてたものの、
『私でよければ、』
と了解してくれた
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作者名:ゆあん | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/yuuu__taji869
作成日時:2022年2月26日 12時