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36話ページ2

今日は凛が帰ってくる。

だからまた今日から私の居場所はここからなる。

また家政婦としてだけの立場になる。

逆戻りといえば早いだろう。

ちょうど朝ごはんを作り終え、凛の分を出そうか冷蔵庫へしまおうか迷っていた時にインターホンがなり、モニター越しに見てみると案の定凛がそこに立っていた。

ｶﾞﾁｬ

『おかえり』

と取ってつけたような笑顔で出迎えれば、

凛｢ただいまぁ～！｣

と間延びした返事が返ってきた。

この笑顔に偽りはなくてほんとに楽しんできたあとの顔だった。

これでご飯のことは解決だ。

と思い8人分のご飯を運ぶ。

今日の朝食は

昨日、一昨日と比べて私の口を開く回数は少なくなりみんながみんな

どうだった？

なんて凛に投げかけるもんだから凛も調子に乗って楽しそうに思い出話を語る。

早くに食べ終わった私はいつもと同じように食器を洗う。

また...繰り返しか。

食器を洗い終えると凛が私の元へやって来て、

凛｢2日間も全ての家事させてごめん!!｣

と謝ってくる。

正確には三日分だ。

泊まりに行く前日も洗濯物をしていなかったのだから。

『大丈夫だよ。』

いつもつく嘘。

｢大丈夫｣っていつ使うんだっけ？

どういう意味だっけ？

使い方あってるかな？

と思ってしまうほど乱用している気がする。

凛は私が大丈夫だと言ったことに安心した表情を浮かべる。

イラッとくる。

理不尽なのかな？

凛は再度ありがとうと言うといつもと同じようにみんなの輪に自然に入りゲームを始める。

昨日まであの場所は私の場所だったのにな。

なんて柄でもないことを考える。

こういうこと昔からよくあったじゃん。慣れっこでしょ？

私が

我慢してればいいんでしょ？

それで暴力回避できるのなら安かったと思う。

ここの人達は私のことを殴らない人なのかな？

ふと、疑問に思った。

こんなこと真面目に考えることじゃないんだろうけど

少し気になってしまった。

少し、ほんの少しだけ

彼らを信じて見たいと思うのも

わがままだろうか？