訳ありすとぷりメンバー

36話 ページ37

あれからお昼に莉犬の家に押しかけた。



誕プレを渡すとぴょんぴょん跳ねて喜んでたw



可愛いよね〜









お昼は莉犬とダラダラ過ごして夜ご飯の下準備をして









だんだん日が傾き始めた頃、莉犬の顔に少しの緊張の表情が走った。




予定の時間に差し掛かる。





不安そうな顔をしながら



｢行ってくる！｣なんて言われちゃ行かせたくもなくて




私は莉犬を抱きしめた。




『怖いかもだけどさ、終わったらいっぱい声出してないていいよ。また、抱きしめてあげるから。

頑張らない程度に頑張れ。』




莉｢っ、なんで今するのw泣きたくなっちゃうじゃん！！...頑張る。だから終わったらギューしてね｣




『ふふ、約束！行ってらっしゃい！』





莉｢うん！｣





そう言ってある一室に消えていった。






『さて、豪華なの作りますか！』




私は莉犬の配信を聴きながらご飯を作り始めた。






話は元から録音されていたものを流すと言っていた。




声の震えから緊張していることや、少しの恐怖があることが分かる。





音源が流れ始めた放送はコメント欄に多数の悲しみの声が流れる。



みんな莉犬を思ってる。




でも今の莉犬には温もりが必要だ。



きっとミュートにして音源を聴きながら思い出して泣いている。



そう思うと耐えられなくて、エプロンをしたまま


先程莉犬が入った部屋をノックもなしに入った。



莉｢っ、Aちゃん。なん...で｣




『泣いてるって思った。温もりが必要だと思った。それだけだよ』



そのまま静かに莉犬を抱きしめて頭を撫でた。



『こんな部屋に1人で昔のことを話す自分の声聞いてたら頭おかしくなっちゃうよ。』



莉｢...っ、昔のことを話す自分がもう、幸せなはずなのにすごく怖くて...。どうしたらいいのかわかんない...｣




『じゃあ、メンバーの名前言ってみ。』




莉｢え？...なーくん。さとみくん。ジェルくん。ころちゃん。るぅとくん。Aちゃん｣



『1人足りないよ。』




莉｢っ！...り、りい...ぬ...。｣



『そう。私達は7人でグループでしょ。誰を頼ったっていい。莉犬が莉犬をたよってもいい。でもそれじゃ支えられる重みが少し違うでしょ？

2人便ってもいいんだよ？私となーくん。とかね？誰でもいい。たとえひ弱そうなころんでさえ莉犬を最後まで担いでくれる。


不安になることは無いよ。私はいつでもどこにいても求められれば飛んでってこうやって抱きしめる。ね？』

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