すとろべりー王国の残酷なお姫様

御伽9 ページ10

ジェル side






父親がなくなって直ぐに婚約者を決めるなんて相当頭が湧いてるんか、それとも気休めか。どちらにしろ俺には関係ない。









俺の国は貧富の差が激しい。








東は栄えているが西の方はとても貧しい。





それもこれも全ては条約のせい。




条約を結ばされる前まではどの地方もごく普通な生活を送ってた。






だが元から持っている土地の広さ、家族の人数。





そういうものが影響していきなりの条約に耐えきれず家を失ったもの。






人生を失ったものたくさんの犠牲者被害者が出た。






それに気づいてやれんかった俺にも腹が立つし何よりそんなものを結ばせる国王が憎かった。





国王が亡くなってあぁ、開放される。そう思った矢先女王が現れて、更には婚約者候補にまでさせられて。







人生めちゃくちゃやった。だから意地でも落として苦しめてやりたい。地獄の底に突き落としてやりたい。








それに婚約者として選ばれれば条約改正もみこめる気がする。だから俺はこのゲームに勝つんや。














きっと本気でこのゲームをする人なんていないと思うけどw覚えとけよ？女王陛下













━━━━━━━━━━━━━━━
莉犬 side





俺の国はあまり活気がない。





土地が元々狭く人口が少ない。そのため指定された量の納税の基準値に達するのもギリギリだ。





特産物も土地が狭いためあまり特産と言っていいのかも分からないくらいの量しか収穫できない。それなのに王国に送らなければいけない。





我が国の名物なんてものは何も残らない。





人口は減るばかり。廃れていく。俺の国が...。






でもこのゲームに勝てば一攫千金も条約改正も夢じゃない。だから俺はたとえある一国の王子として恥だと思われても勝たなければいけない。









国民のためにも俺のためにも。









さとちゃんは興味無さそうだ。るぅとくんもきっとそうだし、ころちゃんは...食べ物にしか興味無さそう。





ジェルくんはワンチャンあるけどなーくんはない。







だからこの勝負は勝ったも同然！















必ず選ばれて幸せな国にしてみせる

御伽10→←御伽8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す