7人目のメンバーは男の娘

36話 ページ46

本当は...





愛されていた。そのことに気づいていた。




たとえ、僕自身に名前がなくても僕として見られてなくても



Aとして愛してくれるなら傷も痛みも惜しくないと思ったんだ。




でもね、羨ましいとも思っちゃったの。とくにころちゃんは家族みんな仲がいい。



ころちゃんころちゃんってころままさんが自慢げにお話しているのもとても羨ましかった。




恥ずかしがっているころちゃんが嬉しそうで...。




傷一つないメンバーみんなが羨ましかった。
　


最初は傷の分だけ愛されているんだって思ってたのに...。



『...うぅ...いた...い...』




傷だらけの体を抱きしめた。



誰もしてくれないから...自分自身を労わるように。



何度も泣いた。



暗く冷たいこの病室で。




あと何度泣けば強くなれますかね。


あと何度我慢すれば報われるんですかね。


あと何年したら楽に終われるんですかね。



生きていればいつか報われる良いことがあるだなんて言うけれど、




いつかっていつですか。そのいつかまでどれだけ苦しめばいいの？その時まで耐えられなかったら...最悪の結果を招くのはあなただよ。






あぁ...この人生の...モノガタリの主人公は僕じゃない。














Aさんなんだ。












じゃあなんのために今生きてるの？






あぁ...狂ってしまいそう...。








誰か...助けて。おねがい...


























僕を...























　












『殺して.....』

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