7人目のメンバーは男の娘

34話 ページ43

翔 side




全て話した。





俺とAの出会いは小学校でまだ小さい時男の子であったAと仲良くなったんだ。



俺は今も昔も1番の親友だと思ってる。



小学校終了までは特に女の子らしくすることもそこまでなかったけど、女寄りな性格や言動行動をしていた。





なぜそんなことをしなきゃいけなかったのか。







Aには元々姉がいた。でも病気で亡くなった。





悲しみに暮れた両親はまた姉と共に暮らし生きたい。そう思って第二子を授かった。




でもそれは男の子だった。姉であるAの代わりにはならない。






だから男であるAを女として育て、男であるあいつに姉の名前であるAの名をつけた。







あいつは姉として今を生きている。





きっと女装なんてしなくないんだよ。できるなら男としてすとぷりにいたいんだよ。





でもあいつはAだから姉だから両親の期待を裏切れない。





それに...






「Aであることで愛される。AなんだからA以外の道なんてないんだよ。｣と涙を零しながら微笑んで俺に言ったのを今でも覚えてる。





たとえ殴られようと蹴られようと...





愛してくれるならAでいたい。女でいたい。Aは本気でそう思っている。









今回だってあんな重傷を負ったのは母親に階段から突き落とされたから...。ガラスの破片が残っててその上骨折。






歩くことなんてしたくないだろう。








でも母親は都合悪いことを忘れてしまう癖がある。









今回落としたことだってもう記憶に残ってなんか居ない。








俺はどうしてもそんなAを見たくない。好きでしてることなら喜んで受け入れた。でも...







そうでないなら俺は見たくない。






翔「Aのことは親友だと思ってる。でもあいつを救えるのは俺じゃない。俺だけじゃダメなんです。力を貸してくれませんか...。」










どうしても救ってやりたい。










俺はすとぷりの皆さんに頭を下げた。









慌てて皆は俺に頭をあげるようにと言った。








な「協力するよ！！Aちゃんを救おう！」





すとぷりの皆さんは戸惑うことなく、助けたい。と言ってくれた。








翔「ありがとうございます...！」











A...遅くなってごめんな。今からでも間に合うかな...。









今からお前を救います。

35話→←33話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す