42話 ページ8
るぅとが言った。
る「僕、女性恐怖症気味なんだよね...wそんな失神する程じゃないけど苦手?だから、Aくんが男の子で良かったです!」
るぅとが男の俺を、Aくんというものを望むならそれで良かった。
必要とされるならそれで。
なーくんにすとぷりに誘われた。
すとろべりー"ぷりんす"
いちごの"王子様"
であれば、俺はますます男でいなければいけない。
それなら邪魔になる女としての自分を殺せばいい。
俺としては性別なんてどうでもよかった。ただ女であることが誰かの負担になるならそんなものいらないとも思った。
だからバレた時を最後にしようと思った。
俺を必要とされる限りはすとぷりとして頑張る。でも女だとバレて「お前は女だろ」って言われてしまうのであれば、そうですねって潔く終わらせるつもりだった。
気づかれなければ男としてのAくんとして必要とされ続けると思ったんだけどw
俺は終始笑顔で話した。まるで笑い話のようにこの場にそぐわない明るい声で話した。
そんなのを求めてないことくらい知ってる。
俺がそうすることでころんもさとみくんもムスッとした顔が段々と険しくなっていることくらい気づいてる。
ごめんじゃん。許して?
『まー。こんな感じ?俺ももう、潮時かなって思ってたし?』
嘘。本当は女でなければ永遠にここにいたかった。
『仕方ないよねー。俺女だし。』
勝手に産んで男じゃないからって捨てて。
私だって男に生まれたかったのに...。
『もういいかなぁって』
貴方の産んだ命を先に捨てたのは貴方だ。
もう私の方からこんな命捨ててもいいですよねw
もういいかなぁ。全て。人生も未来も過去も。すとぷりも。
俺はとても清々しい顔をしていたと思う。
全てを諦めたようなそんな顔。
すると俯きながら話を聞いていたなーくんが顔を上げた。
その綺麗な瞳には大粒の涙が溜まっていて
それに見とれてた俺はなーくんの振り上げた手に気づくのが遅くなってしまった。
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#Hinoka - 初めまして!最近この小説見終わりました!なんかいつのまにか泣いていて自分でもびっくりしちゃいましたw 花優月さんの作品大好きです! これからも頑張ってください! (2020年12月29日 21時) (レス) id: f73077e8b3 (このIDを非表示/違反報告)
蒼の猫 - やばい・・。共感しかない・・ (2020年8月12日 14時) (レス) id: 78080563a2 (このIDを非表示/違反報告)
えりか - こんにちは、はじめまして!すとぷりで検索してこの作品が出てきました。文章の構成や雰囲気が読んだことあるなと思ったら、訳ありの作者さんと同じで驚きました。花優月という名前を見てピンと来ました。花優月さんの作品凄く好きです。これからも応援してます。 (2020年4月24日 10時) (レス) id: 9690149bd1 (このIDを非表示/違反報告)
のんふぇる - はなちゃん。ごめん。しばらくネットできなくなるんだ。話聞いてあげるとか、偉そうなこと言ったのに。東京ドームとかで会えるといいね。私は物販だけでも行くから。じゃあ、またね。 (2020年4月22日 9時) (レス) id: 2dc704029b (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - 完結おめでとうございます!私最近涙脆いのかな?号泣しちゃいました笑 (2020年4月20日 19時) (レス) id: 33beaa78c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花優月 | 作成日時:2020年3月27日 19時