トマトジュース1〜過去編〜 ページ9
『もうすぐ、零が帰ってきますね・・・☆』
高校2年生の3学期、渉が呟いた。
渉には1年生の時から知り合いの先輩がいた。名前は朔間零。今は留学しているそうだ。
私は、あれから渉と仲良くなった。
渉は私の話を聞いてくれた。今まで私は、聞く側ばかりで自分の話などほとんどした事なかった。彼と話していると、楽だった。
そして色々な話をしているうちに、彼から出てきたあの名前。
渉の話によると、朔間零は2月頃に帰ってくるらしいが・・・
『零が帰ってきたら、ちゃんとAさんの事を紹介しますからね♪』
『う、うん・・・』
私はある心配を胸に抱えて、曖昧に返事をした。
『おやぁ?元気がないですね。・・・Aさんの事ですから、零さんと上手くやっていけるかな?不安!とか考えてるんでしょう?』
『私の声真似しないでよ!』
『私は声帯模写が得意ですから♪・・・まあ、そこまで案ずる事はないですよ?零にはトマトジュースをあげとけばいいんです・・・☆』
声帯模写が得意、という情報は素直に驚いた。
でも、後半のトマトジュースをあげとけばいいというのはかなり馬鹿にしている感じがする。
『それ、かなり馬鹿にしてない?』
『そんな事ありませんよ・・・☆私は事実を述べただけです!零はトマトジュースが大好物ですからね・・・後は生ハムも好きですね♪』
とりあえず朔間零と会う時は、トマトジュースを持っていこう。
そう思った。
あれだけ人との関わりを避けていたのに、今は新しい人と仲良くしようとしている。
何だか、とてもおかしい。
でも、嫌な感じはしなかった。
68人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユミカ?(プロフ) - 朱蝶さん» まさか私の作品を読んでくださるなんて!ありがとうございます!朱蝶様の作品に比べたら全然駄作ですが、更新頑張ります♪もうすぐ豹変するので楽しみにしててくださいw (2016年9月2日 21時) (レス) id: adf92d0f83 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - コメント失礼します。読みやすくてさくさく進みます!そして吸血衝動で豹変する零が楽しみでなりません!笑 更新頑張ってください!(*´罒`*) (2016年9月2日 20時) (レス) id: cf009a00ba (このIDを非表示/違反報告)
ユミカ(プロフ) - ヴァリさん» コメントありがとうございます★読みやすいなら良かったです!まだまだな文才ですが、これからも更新頑張るのでぜひ読んでください! (2016年8月23日 23時) (レス) id: 424560f613 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァリ(プロフ) - コメント失礼します♪とても読みやすい小説ですね!更新楽しみにしています! (2016年8月23日 23時) (レス) id: b85a4ac4b7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユミカ | 作成日時:2016年8月20日 23時