無理に作った笑顔で1 ページ37
「はい、じゃあこれで今日の練習は終わりにします。皆、お疲れ様!」
防音練習室。私はTrickStarの練習に付き合っていた。
差し入れのおにぎりを渡す。TrickStarのメンバー達は喜んでそれを受け取る。
「紅音先輩、ありがとうございました〜☆またよろしくお願いします!」
スバルくんがおにぎりを頬張りながら、満面の笑みで私にお礼を言った。
それに続いて、他のメンバーも挨拶をしてくれる。
TrickStarの皆がぞろぞろと防音練習室から出ていく。
私は荷物の整理をしていた。
「・・・あれ?朔間先輩?どうしたんですか?」
真緒くんの声で、私の手はピタリと止まる。
「Aに用事があってのう・・・練習が終わるまで待っておったのじゃ。」
声とともに零が練習室に入ってくる。
「あ、そうなんですか〜邪魔しちゃ悪いし、俺たちは帰るか!」
真緒くんの言葉に従って、TrickStarの皆は帰っていった。
TrickStarの皆の足音が遠ざかると、一気に静寂が訪れる。
私は座り込んでいたため、零に見下ろされている形になっている。
今朝見た零の姿を思い出す。
冷たい視線。荒々しい口調。
いつも穏やかに見守ってくれる零は存在しなかった。
怖かった。
豹変した彼が。
私は俯いて彼の顔を見ないようにした。
「・・・A、そんな怖がらんでおくれ。・・・と言っても無理か・・・我輩は、お主に謝りに来たんじゃよ。」
顔を上げると、僅かに微笑む零の顔があった。
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ユミカ?(プロフ) - 朱蝶さん» まさか私の作品を読んでくださるなんて!ありがとうございます!朱蝶様の作品に比べたら全然駄作ですが、更新頑張ります♪もうすぐ豹変するので楽しみにしててくださいw (2016年9月2日 21時) (レス) id: adf92d0f83 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - コメント失礼します。読みやすくてさくさく進みます!そして吸血衝動で豹変する零が楽しみでなりません!笑 更新頑張ってください!(*´罒`*) (2016年9月2日 20時) (レス) id: cf009a00ba (このIDを非表示/違反報告)
ユミカ(プロフ) - ヴァリさん» コメントありがとうございます★読みやすいなら良かったです!まだまだな文才ですが、これからも更新頑張るのでぜひ読んでください! (2016年8月23日 23時) (レス) id: 424560f613 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァリ(プロフ) - コメント失礼します♪とても読みやすい小説ですね!更新楽しみにしています! (2016年8月23日 23時) (レス) id: b85a4ac4b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユミカ | 作成日時:2016年8月20日 23時