償いをする時1 ページ34
【零side】
棺桶の中で横になる。蓋は閉めていないので、天井が見える。
ぼんやりと天井を眺めながら、俺は渉の言葉の数々を思い出していた。
人間と吸血鬼、両方演じる事は不可能。
ーーー結局、どちらも中途半端になる。
大事にするだけではなく、捨てる事も覚えろ。
「・・・本当に、俺って子供だよなぁ・・・」
冷静になって考えてみると、渉の言う通りなのだ。
認めたくなくて、渉にあんな態度を取った。
俺は普通の人間じゃない。半分は吸血鬼の血が流れている。
存在自体が中途半端なのだ。だからこそ、どちらかに偏るしかなかったのに。
欲張りな自分は、両方満たそうとしていた。
人間としてありたいと願いながらも、血も求めた。
そんな都合よく物事は流れるわけないのに。
結局、吸血衝動に抗えずに、Aに牙をたてた。
純粋で綺麗な彼女を傷つけた。
許されない事を、俺はしてしまった。
しかし、これではっきりと分かった事がある。
俺は、人間として生きていくのは無理な事。
そして、もう、Aの側にはいられない事。
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ユミカ?(プロフ) - 朱蝶さん» まさか私の作品を読んでくださるなんて!ありがとうございます!朱蝶様の作品に比べたら全然駄作ですが、更新頑張ります♪もうすぐ豹変するので楽しみにしててくださいw (2016年9月2日 21時) (レス) id: adf92d0f83 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - コメント失礼します。読みやすくてさくさく進みます!そして吸血衝動で豹変する零が楽しみでなりません!笑 更新頑張ってください!(*´罒`*) (2016年9月2日 20時) (レス) id: cf009a00ba (このIDを非表示/違反報告)
ユミカ(プロフ) - ヴァリさん» コメントありがとうございます★読みやすいなら良かったです!まだまだな文才ですが、これからも更新頑張るのでぜひ読んでください! (2016年8月23日 23時) (レス) id: 424560f613 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァリ(プロフ) - コメント失礼します♪とても読みやすい小説ですね!更新楽しみにしています! (2016年8月23日 23時) (レス) id: b85a4ac4b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユミカ | 作成日時:2016年8月20日 23時