壊れるのは一瞬1 ページ31
「あ、Aさんだ!おはよう〜♪」
廊下の向こうからひなたくんが手を振っていた。
「・・・おはよう、ひなたくん。」
私は複雑な思いで挨拶を返した。葵くん達や大神くんも零が本物の吸血鬼という事は知らないだろう。
私だけが知ってしまった事実。そのせいなのか、何となく彼等と顔が合わせづらい。
「Aさん、もしかして軽音部に行こうとしてる?確か、毎日朔間先輩を起こしに行ってるよね?」
「う・・・うん。」
零が吸血鬼だと知ってしまったから軽音部に行きづらい、などと言えるわけがない。
「俺、楽譜を取りにさっき部室行ったんだけど・・・朔間先輩、いなかったんだよね〜」
「・・・え?どういう事?」
私は思わず聞き返していた。
「どうせ棺桶で寝てるって思ったから、楽譜を取りに行ったついでに起こしたんだ。でも、棺桶の中は誰もいなくて・・・珍しいよね、もしかしてもう教室に行ったのかな〜?」
「いや、そんな事は・・・」
あれだけ寝起きが悪い零が、先に教室に向かっている事は考えづらい。
「・・・家に帰ったのかな?」
考えた末に出てきた答えだった。
「ん〜でも、朔間先輩ってずっと学校にいるよね?棺桶で生活出来るみたいだし。家に帰ったって話聞いた事ないな〜家の場所も知らないし、家が存在しているのかも怪しいぐらいだよ。」
ひなた君の言う通り、零は棺桶の中に生活に必要な用具を詰め込んで引きこもっている。
家の話は聞いた事ないし、場所ももちろん知らない。
「とりあえず教室に行ってみるよ。ひなたくん、教えてくれてありがとう。」
「いえいえ〜!あ、俺も教室に行くし、途中まで一緒に行こう〜♪」
ひなたくんは笑顔で歩き出す。
彼の笑顔はすごい。落ち込んでいた心が少し軽くなった。
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ユミカ?(プロフ) - 朱蝶さん» まさか私の作品を読んでくださるなんて!ありがとうございます!朱蝶様の作品に比べたら全然駄作ですが、更新頑張ります♪もうすぐ豹変するので楽しみにしててくださいw (2016年9月2日 21時) (レス) id: adf92d0f83 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - コメント失礼します。読みやすくてさくさく進みます!そして吸血衝動で豹変する零が楽しみでなりません!笑 更新頑張ってください!(*´罒`*) (2016年9月2日 20時) (レス) id: cf009a00ba (このIDを非表示/違反報告)
ユミカ(プロフ) - ヴァリさん» コメントありがとうございます★読みやすいなら良かったです!まだまだな文才ですが、これからも更新頑張るのでぜひ読んでください! (2016年8月23日 23時) (レス) id: 424560f613 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァリ(プロフ) - コメント失礼します♪とても読みやすい小説ですね!更新楽しみにしています! (2016年8月23日 23時) (レス) id: b85a4ac4b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユミカ | 作成日時:2016年8月20日 23時